技術士受験徹底指導・詐欺士の添削塾

これまでの3部門5科目の合格経験に基づき、貴方の技術士二次試験受験について徹底的にサポートさせていただきます。
詐欺士からのコメント
 技術士二次筆記試験を受験された皆様、お疲れさまでした。とりあえずはゆっくりされ、来年1月8日の吉報を待ちましょう。なお、口頭試問が短くなったこともあり、昔と違い正確な論文復元は必要ありませんが、それでも質問される可能性は十分あります。何を書いたかの概要だけは箇条書き等で残しておくことをお勧めいたします。(2020/09/24)
技術士二次試験問題作問の頃勃発した新型コロナ問題。
問題Iで取り上げられる可能性がある重大な社会事象でした。
このため、一応ネタにされることも考慮して問題集に例題を追加しましたが、建設部門や上下水道部門では出ませんでした。
但し、廃棄物処理分野で建設コンサルタント業界と繋がりの深い衛生工学部門の一般問題では次のような設問が出たようです。
I-1 2019年12月以降、世界中で「新型コロナウイルス感染症」の感染拡大が問題となっている。感染拡大防止を目的とした法律として「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」「検疫法」などがあり、「新型コロナウイルス感染症」も同法の指定感染症に定められている。その一方で、感染拡大防止のためには法令等による社会制度で取り組む対策から、民間組織個人が取り組む対策まで多様な取組が考えられ、我が国においても感染拡大防止の観点から,多くの社会活動が制限・自粛されるなど、経済活動にも大きな支障が出ている。
 このことを踏まえて,以下の問いに答えよ。

(1)新型コロナウイルス感染症も含め、今後にこのような新種の感染症が発生した場合、街区スケールでの感染拡大防止に関して、衛生工学の技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)上記すべての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の保全の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。
本当にダイレクトかつモロにコロナ禍がネタにされています。このように街区スケールなんて書かれていると、なんか都市及び地方計画の専門IIIで出てもおかしくない感じです。とにかく、(1)の「衛生工学の技術者の立場」を「建設分野の技術者の立場」「上下水道に従事する技術者の立場」等に替えた設問等が出る可能性もあったのかと実感しました。
何件か新型コロナネタの添削もさせていただきましたが、来年は建設や上下水道で出るかもしれません。今年(といってもわかるのは正月明けですね・・・)残念な結果で来年再挑戦する場合は、是非とも復習しておくことをお勧めいたします。
II 次の2問題(II-1、II-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)
II-1 次の4設問(II-1-1~II-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙1枚にまとめよ。)
II-1-1 再生可能エネルギー源を利用した一般的な事業内容を有する発電設備の設置計画がある。この発電設備が存在すること、又は供用されることにより、環境の自然的構成要素の良好な状態の保持の点から調査、予測及び評価されるべき環境要素がある。
 環境影響評価法に基づく手続を進めることを前提としたとき、計画している「再生可能エネルギー源を利用した発電設備」,「調査、予測及び評価されるべき環境要素」,及びその「対策」の組合せを2つ挙げ,それぞれその内容を説明せよ。
II-1-2 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(建設リサイクル法)における特定建設資材廃棄物について説明せよ。また、特定建設資材廃棄物の種類を2つ挙げ、再資源化促進のための具体的な方策を述べよ。
II-1-3 直接摂取の観点からの土壌汚染の除去等の措置が必要な場合において、「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第3版)(平成31年3月環境省水・大気環境局土壌環境課)」に位置付けられている汚染の除去等の措置の種類を3つ挙げ、そのうちの1つの措置についてその概要を説明せよ。II-1-4 「第五次環境基本計画(平成30年4月17日閣議決定)」では、「国土のストックとしての価値向上」が重点戦略の1つとして位置づけられている。「国土のストックとしての価値向上」では、「自然との共生を軸とした国土の多様性の維持」として、「自然資本の維持・充実・活用」、「生態系ネットワークの構築」、「海洋環境の保全」、「健全な水循環の維持又は回復」、「外来生物対策」を含む7項目が示されている。そこで、ここに示した5項目の中から2つ挙げ、それぞれについて、建設部門としての具体的な取組を説明せよ。
II-2 次の2設問(II-2-1、II-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙2枚を用いてまとめよ。)II-2-1 環境影響評価法に定める第一種事業に当たる海域の公有水面埋立事業が計画されている。対象事業実施区域近傍には、自然干潟や藻場が存在しているものとする。本事業における工事の実施、及び埋立地の存在に係る環境影響評価について、方法書以降の手続に係る環境への影響に関する調査・予測及び保全措置の検討を担当責任者として進めるに当たり、以下の問いに答えよ。

(1)この事業が干潟・藻場に与える環境影響に関して、調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)方法書以降の手続に沿って業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。

(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
II-2-2 平成30年7月豪雨や令和元年東日本台風による大規模災害など、近年我が国では、大規模な水害・土砂災害が全国各地で毎年のように発生している。このような大規模な災害が発生した場合、再度災害防止を目的とした復旧対策が進められることとなるが、事業の実施によって地域の自然環境が影響を受ける恐れがある。
 これを踏まえ、大規模な水害・土砂災害後の復旧対策に建設環境を専門とする技術者の立場で関わる場合を想定して、以下の問いに答えよ。

(1)大規模な災害後の復旧対策の計画策定に当たって、調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)大規模な災害後の復旧対策の計画段階から維持管理段階までの間に、留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)復旧対策を効率的・効果的に進めるための、関係者との調整方策について述べよ。
III 次の2問題(III-1、III-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚を用いてまとめよ。)
III-1 ヒートアイランド現象は都市をとりまく環境問題の1つであり、近年、地球温暖化による影響と相まって都市の気温の上昇が顕著であるため、早急な対策が必要である。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1)ヒートアイランド現象の原因を3つ記述せよ。その上で、多面的な観点から課題を複数抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する建設分野における対策を複数示せ。

(3)前間(2)で示した対策の実施に際して生じうるリスクとそれへの対応策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
III-2 グリーンインフラとは、グリーンインフラ推進戦略(令和元年7月国土交通省)によれば、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取組である。グリーンインフラの特徴と意義は、(1)機能の多様性、(2)多様な主体の参画、(3)時間の経過とともにその機能を発揮するという点にある。これらの点を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1)グリーンインフラの取組を社会資本整備や土地利用等を進める際の検討プロセスに取り込むに当たって、取組を実施する技術者としての立場で、グリーンインフラの特徴と意義を踏まえた多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)解決策に共通して生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。
【問題II-1】
問題II-1は、昨年をほぼ踏襲した形の設問形式でした。出題数は4つで、II-1-1は「再生エネルギー発電所の環境影響評価手続」、II-1-2は「建設リサイクル法における特定建設資材廃棄物」、II-1-3は「土壌汚染対策の措置」、II-1-4は「第五次環境基本計画」でした。私のような河川環境等生態系関連の技術者にとっては、最後の環境基本計画しか選択肢が無いちょっと厳しい内容でした。但し、解答用紙1枚程度の浅い知識でかまわないので、河川環境の技術者なら「生態系ネットワーク」「健全な水循環」を選んで書けば何とかなりそうな感じはしました。一方で、環境アセスや土壌汚染対策、建設リサイクル等、建設環境の基礎的ネタをしっかり学習された方ならかなり安易に解答できたと考えます。
【問題II-2】
昨年度を踏襲した、ある業務を取り上げて実施手法や留意点等を問う問題でした。設問形式は以下の通りです。
◯◯業務を実施するに当たって・・・、
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
取り上げられたネタは、II-2-1は「公有水面埋立事業にかかる環境影響評価」、II-1-2は「再度災害防止(改良復旧)での環境配慮」でした。私のような河川環境関係者なら、当然II-2-2を選びます。平成30年に「美しい山河を守る災害復旧基本方針」が改正され、改良復旧の際の環境配慮留意点等も詳しく書かれています。業務上重要なガイドライン改正なので、問題集の河川例題III-9で予想したりもしましたが、日常業務でこれをしっかり会得していれば十分書ける内容だと思います。
【問題III】
基本的には昨年と同様、建設環境に関するネタについての問題提示と課題抽出、課題の解決策(課題遂行方策)提案を求める出題でした。出題形式は以下の通りです。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。
言いまわし等が多少が変わってはいますが、基本的には昨年度の設問形式をほぼ完全に踏襲していました。
さて、出題内容ですが、III-1は「ヒートアイランド現象」、III-2は「グリーンインフラ」でした。
III-1は以前は頻出していましたが、このところはむしろ気候変動による温暖化の方がメインになり影を潜めていました。都市計画にどっぷり浸かっている技術者なら、無勉でも書ける内容だと思います。
III-2は近年のトレンドなんですね。2018年にも問題IIIで関連ネタが出題されたほか、本年度は都市及び地方計画の問題IIIでもほぼ同じ内容が出題されました。「グリーンインフラ」はトレンド用語なので、問題集の例題IIIー13を予想しました。これについての解答や骨子をとりまとめた方は非常によく書けたと思います。
【総括】
総合的に見ると、今年は河川環境の技術者にとっては、問題II-1を環境基本計画の「生態系」「水循環」等で何とかやり過ごせば、II-2は改良復旧、IIIはグリーンインフラで何とか行けたのではないでしょうか。まぁ、グリーンインフラは予習が必須ですが・・・・。
II 次の2問題(II-1、II-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)
II-1 次の4設問(II-1-1~II-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙1枚にまとめよ。)
II-1-1 第二次国土形成計面(全国計画)が国土の基本構想として示す「対流促進型国土の形成」について、「対流」の概念にふれて説明せよ。また、国土の基本構想の実現に、リニア中央新幹線によるスーパー・メガリージョンの形成が、どのように資することが期待されるかを述べよ。
II-1-2 立体都市計画制度について、概要、意義,制度を活用する際の留意点を説明せよ。さらに、立体都市計画制度を適用して都市計画道路と建築物を上下で一体的に整備するに当たり、立体都市計画制度だけでは整備できない理由と定めることが必要な事項について、都市計画法、道路法、建築基準法にふれて説明せよ。
II-1-3 「空家等対策の推進に関する特別措置法」の概要について、同法に基づく(1)空き家対策推進のための枠組み、(2)空き家所有者特定のための制度、(3)周辺環境に悪影響を及ぼす空き家を改善するための措置、の3点に関する具体的内容とその効果にふれて説明せよ。
II-1-4 「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づく都市公園の移動等円滑化の考え方を、特定公園施設及び移動等円滑化園路にふれて説明せよ。
II-2 次の2設問(II-2-1、II-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙2枚を用いてまとめよ。)
II-2-1 豪雨により大規模な浸水や土砂災害の被害を受けた地方公共団体において、防災の強化のために、過去に策定した立地適正化計画における居住誘導区域を見直すこととなった。本業務の担当責任者として、下記の内容について記述せよ。

(1)居住誘導区域の見直し案(都市計画審議会から意見聴取する段階の案をいう)を作成するために、調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
II-2-2 戸建て住宅が立ち並ぶ住宅地において、住民が主体となって住環壌保全のための地区計画の導入に向けた合意形成に取り組もうとしている地区がある。この地区において、地方公共団体に提案する地区計画の素案の取りまとめと合意形成に向けた住民活動の支援を行うため、当該地方公共団体からまちづくりコーディネーターが派遣されることとなった。あなたがこのまちづくりコーディネーターを担うとして、下記の内容について記述せよ。

(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2)留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。

(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
III 次の2問題(III-1、III-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚を用いてまとめよ。)
III-1 近年、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取組である「グリーンインフラ」が求められている。
 グリーンインフラは、様々な状況に応じた統合的解決にアプローチする手法として有効であり、まちづくりの様々な場面で活用することが想定される。

(1)上記のグリーンインフラを活用しうる場面を挙げて、まちづくりを行う際の課題を技術者としての立場で多面的な観点から抽出し、その内容を観点とともに示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対するグリーンインフラによる解決策を複数示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
III-2 少子高齢化の進展などによる財政的制約から、都市基盤施設の整備に必要な予算を十分確保することが困難となっている地方都市の中心市街地で、居住人口の減少などに伴い、空閑地や空き家が発生している。
 当該中心市街地の魅力を高めるため、地区内の土地所有者や中小の商店の経営者などにより構成されるコミュニティ組織が当該地方公共団体と連携しながら、空閑地などを活用して広場や歩行空間を短期間に整備し、管理運営する事業を進めることとした。
 この事業を進めるにあたって、以下の問いに答えよ。

(1)上記のような地区で土地所有者等により構成されるコミュニティ組織が広場や歩行空間を整備,管理運営する事業について、技術者と'しての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点ととともに示せ。

(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
【問題II-1】
問題II-1は、昨年をほぼ踏襲した形の設問形式でした。出題数は4つで、II-1-1は「第二次国土形成計画」、II-1-2は「立体都市計画制度」、II-1-3は「空き家対策特別措置法」、II-1-4は「都市公園施設のバリアフリー」でした。一応空き家対策が都市再開発ネタだと思いますが、その他は建設一般的なネタであり、建設一般の勉強で得た知識が役に立った方が多かったのではないでしょうか。解答用紙1枚程度の浅い知識でかまわないので、自分の専門分野とその周辺領域について間口を広く準備すれば問題なくクリアできる内容でした。私ならII-1-4を選び、例題III-4でネタにした改正趣旨「一億総活躍社会に実現」を謳った上で、公園施設のバリアフリーについて書くでしょうね。
【問題II-2】
昨年度を踏襲した、ある業務を取り上げて実施手法や留意点等を問う問題でした。設問形式は以下の通りです。
◯◯業務を実施するに当たって・・・、
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
取り上げられたネタは、II-2-1が「立地適正化計画」、II-2-2が「住民主体の地区計画策定によるまちづくり」でした。
II-2-1の立地適正化計画は平成26年度に創設された制度であり、問題集の例題III-2に掲載しました。当該例題の学習をされた方ならよく書けたのではないでしょうか。II-2-2は住民主体のまちづくりネタです。問題集の例題III-5等を学習された方ならうまく書けたと考えます。
但し、公園緑地にガチガチの技術者の方は、ちょっと取っつきにくかったかも知れませんネ。
【問題III】
基本的には昨年と同様、都市及び地方計画に関するネタについての問題提示と課題抽出、課題の解決策(課題遂行方策)提案を求める出題でした。出題形式は以下の通りです。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスク(「リスク」を「波及効果と専門技術を踏まえた懸案事項」と言いまわしを変えたりもしています)とそれへの対策について示せ。
言いまわし等が多少が変わってはいますが、基本的には昨年度の設問形式をほぼ完全に踏襲していました。
さて、出題内容ですが、III-1は「グリーンインフラ」、III-2は「エリアマネジメント」でした。
このうちIII-1については、近年流行っている用語でプンプン臭うため、問題集の例題III-13で予想しました。これをネタに論文や骨子を検討された方は非常に良く書けたと思います。余談になりますが、グリーンインフラはすごく流行の用語らしく、建設環境の問題IIIでもネタにされていました。
問題集の勉強公園・緑地の方はIII-1、逆にIII-2については、重要な都市計画ネタであったものの、基本的には民間中心の取組であることから重視しておらず予想問題等も皆無でした・・・。菅新首相も「公助から自助・共助」といっているし、今後は民間ネタの出題もビシバシ考えなければなりませんね・・・。
まぁ、例題III-13を勉強された方から御礼が届いているし、まずは良かったと思います。
【総括】
総合的に見ると、今年は問題II-1が妙に建設一般っぽくなったことはあるものの、比較的素直な出題だったと感じました。
II 次の2問題(II-1、II-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)



II-1 次の4設問(II-1-1~II-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙1枚にまとめよ。)



II-1-1 河川改修により確保された流下能力を維持するための河道流下断面の維持管理について、その手順を説明するとともに、河川改修後に低下した流下能力を回復させる対策を検討する際の技術的留意点を2つ述べよ。



II-1-2 将来にわたり貯水池機能が確実に発揮されることを可能とするために実施する、適正な貯水池土砂管理のための調査・観測の目的を説明した上で、調査・観測の項目とその内容について各々説明せよ。また、貯水池土砂管理のための調査・観測における技術的留意点を2つ以上述べよ。



II-1-3 土石流と比較して、土砂・洪水氾濫(以下「土砂洪水」という)の現象や被害の特徴を述べよ。また、土石流の対策計画と比較して、計画降雨、計画流出土砂量、施設計画などの土砂洪水に関する対策計画について述べよ。



II-1-4 海岸堤防の設計に関し、河川の堤防と比較して、その特徴を2つ述べよ。また、海岸堤防の天端高の設定手順について述べよ。



II-2 次の2設問(II-2-1、II-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙2枚を用いてまとめよ。)



II-2-1 近年、毎年のように発生する大規模な水害・土砂災害において、逃げ遅れによる犠牲者が数多く発生している状況を踏まえると、住民の適切な行動を促し避難の実効性を高めることが極めて重要となる。あなたが台風襲来時の水害・土砂災害に対する市町村における警戒避難体制の整備にかかる業務を担当することとなった場合、河川、砂防及び海岸・海洋のいずれかの分野を対象として、下記の内容について記述せよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について、説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。



II-2-2 近年、激甚な災害が各所で発生しているが、被災地の復旧に当たっては再度災害防止の取組が重要となる。あなたが水害・土砂災害の被災地における再度災害防止対策に関するプロジェクトの企画・立案を担当することとなった場合、河川、砂防及び海岸・海洋のいずれかの分野を対象として、下記の内容について記述せよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について、説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。



III 次の2問題(III-1、III-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚を用いてまとめよ。)



III-1 社会資本分野における情報通信技術(ICT)の全面的な導入により、活用される3次元デジタルデータは、より細かく、より多くなってきた。そのため、平常時、災害時に関わらず、これらのデータの共有を図るためのデータプラットフォームづくりが進められている。このような状況を踏まえて、河川、砂防及び海岸・海洋の技術者として以下の問いに答えよ。
(1)データプラットフォームの実現を前提として、ICTを調査・観測に活用していく上での課題を、技術者としての立場で多面的な観点から抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題の解決策を3つ示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸案事項への対応策を示せ。



III-2 気候変動の進展に伴い、海面水位の上昇などによる海岸侵食の更なる進行や山間部からの土砂流出の変化が懸念される中、流砂系全体として持続可能な土砂管理の目標について検討し、総合的な土砂管理の取組を推進することが求められている。
(1)国土を保全するため、流砂系全体として持続可能な土砂管理を実現するに当たって、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示した解決策を実行に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。



【問題II-1】
問題II-1は、昨年をほぼ踏襲した形の設問形式でした。出題数は4つで、「河道諸元・流下能力を踏まえた維持管理」「貯水池土砂管理にかかる調査・観測」「土砂・洪水(同時)氾濫の特徴と対策」「海岸堤防設計の留意点」と、しっかりと河川、ダム、砂防、海岸の4分野から4問出題されました。解答用紙1枚程度の浅い知識でかまわないので、自分の専門分野とその周辺領域について間口を広く準備すれば問題なくクリアできる内容だと感じました。私なら当然II-1-1を選び、草刈りによる粗度係数低下や堆積土砂除去による断面確保等の重要性を述べると思います。また、II-1-3の土砂洪水同時氾濫は、一昨年や昨年の風水害における甚大な被災原因であり、特に問題Iや問題IIIの準備で学習されていた方も多いと思いますので、そうした方はよく書けたのではないでしょうか。
【問題II-2】
昨年度を踏襲した、ある業務を取り上げて実施手法や留意点等を問う問題でした。設問形式は以下の通りです。
◯◯業務を実施するに当たって・・・、
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
取り上げられたネタは、「警戒避難体制整備」と「再度災害防止」と、防災のオンパレードでした。
河川だったら、II-2-1はHM等の周知徹底や避難訓練、わかりやすい防災情報のリアルタイムでの収集や提供等、II-2-2は気候変動に伴う超過洪水リスク増大等をネタにした上、改良復旧や流域治水の取組の重要性を書けばいいのかなと思います。問題IIIになりますが、II-2-1は問題集の例題III-7やIII-14、II-2-2はIII-9等を勉強された方ならよく書けたのではないかと考えます。
いずれにしろ、防災・減災は問題Iや問題IIIの準備で学習された方が多いと思いますので、比較的書きやすかったと思います。



【問題III】
基本的には昨年と同様、河川、砂防及び海岸・海洋に関するネタについての問題提示と課題抽出、課題の解決策(課題遂行方策)提案を求める出題でした。出題形式は以下の通りです。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数(3つもあり)の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスク(「リスク」を「波及効果と専門技術を踏まえた懸案事項」と言いまわしを変えたりもしています)とそれへの対策について示せ。
言いまわし等が多少が変わってはいますが、基本的には昨年度の設問形式をほぼ完全に踏襲していました。
さて、出題内容ですが、III-1は「ICTの調査・観測への活用」、III-2は「持続可能な総合的土砂管理」でした。
III-1は恐らく河川技術者向けの出題なんでしょうが、正直ICTを活用した調査・観測技術なんて、河川情報センターや大手のコンサルで防災情報業務に従事している人位しか実務で携わってないと思います。わたしもこれはちょっと書けない。III-2は河川、砂防及び海岸・海洋全体のネタなのでこちらを書くしかありませんが、河川の技術者がこれで3枚埋めるのは正直かなり厳しい感じがします。



【総括】
総合的に見ると、今年は河川の技術者にとって、問題IIIが鬼門でした。毎年のように出されている防災・減災ネタが今年は問題IIIでは一切触れられていませんでした。問題IIIでどれだけ書けたかが合否の分かれ目のような感じがします。
I 次の2問題(I-1、I-2)のうち1問題を選び解答せよ。(答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚を用いてまとめよ。)



I-1 我が国の総人口は、戦後増加を続けていたが、2010年頃をピークに減少に転じ、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計(出生中位・死亡中位推計)によると、2065年には8,808万人に減少することが予測されている。私たちの暮らしと経済を支えるインフラ整備の担い手であり、地域の安全・安心を支える地域の守り手でもある建設産業においても、課題の1つとしてその担い手確保が挙げられる。
(1)それぞれの地域において、地方の中小建設業が今後もその使命を果たすべく担い手を確保していく上で、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)すべての解決策を実行した上で生じる波及効果と、新たな懸案事項への対応策を示せ。
(4)上記事項を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。



I-2 我が国の社会インフラは高度経済成長期に集中的に整備され、建設後50年以上経過する施設の割合が今後加速度的に高くなる見込みであり、急速な老朽化に伴う不具合の顕在化が懸念されている。また、高度経済成長期と比べて、我が国の社会・経済情勢も大きく変化している。
こうした状況下で、社会インフラの整備によってもたらされる恩恵を次世代へも確実に継承するためには、戦略的なメンテナンスが必要不可欠であることを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)社会・経済情勢が変化する中、老朽化する社会インフラの戦略的なメンテナンスを推進するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最事重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で示した解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。
(4)(1)~(3)を業務として遂行するに当たり必要となる要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。



【出題形式と内容】
まず出題形式ですが、I-1で「リスク」を「波及効果と新たな懸念事項」なんて言いまわしを変えたりしていますが、基本的には昨年度をほぼ踏襲していました。この先数年はこの出題形式が続くことは確実なようです。
そして、今年の建設一般のネタは、「担い手不足」と「維持管理」でした。「防災・減災」や「新型コロナ」等も予測されていましたが、まあ、出題の可能性は十分高いと予測されたネタでしたね。



【問題I-1】
I-1の担い手不足については、本添削塾の予想問題で例題I-4、例題I-5等で取り挙げており、これらを踏まえた学習をされた方は、それなりに書けたと思います。但し、気になるのは「地方の中小建設業」という但し書きです。ICT関連の環境整備と活用等は中小業者では厳しい面があるので、あまりメインに据えられないなぁといった感じです。役所も絡みますが、市町村の枠を越えた広域的な取組等も提案すべきなのかなと感じました。



【問題I-2】
I-2の維持管理に関しては、平成25年に示された「インフラ長寿命化基本計画」をネタにした問題を例題I-11に示しました。これに関する学習をした方なら、A評定を狙える解答が書けたと思います。



【総括】
昨年は台風による災害が頻発していたため、防災・減災ネタが出なかったのは以外でした。しかしながら、担い手不足と維持管理も十分出題可能性が高いネタではありました。予測の範疇で比較的素直な出題であると感じました。その分、よく書けた方も多く、平均点は比較的高いのではないでしょうか。
II 次の2問題(II-1、II-2)について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えること。)



II-1 次の4設問(II-1-1~II-1-4)のうち1設問を選び解答せよ。(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙1枚にまとめよ。)



II-1-1 浸水対策手法のうち主要なハード対策の種類及び各々の目的を3つ挙げ、その内2つについて、それぞれ施般計画上の留意点を述べよ。



II-1-2 下水道管きょの維持管理における巡視、点検、調査について、それぞれの特徴や方法を述べよ。



II-1-3 オキシデーションディッチ法における設計、運転管理上の留意点及び改築に際しての留意点を述べよ。



II-1-4 下水汚泥の焼却の目的について説明し、焼却設備の設計上の留意点を4つ挙げ、その内容を述べよ。



II-2 次の2設問(II-2-1、II-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(青色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。)



II-2-1 A市は下水処理場2箇所、汚水ポンプ場6箇所、マンホールポンプ場20箇所、雨水ポンプ場3箇所の下水道施設を有しており、10年前に下水道BCPを策定しているが、東日本大震災や熊本地震の教訓や事例を踏まえて下水道BCPを見直すことになった。あなたが,この業務の担当貴任者に選ばれた場合、下記の内容について記述せよ。
(1)調査、検討すべき事項とその内容について,説明せよ。
(2)業務を進める手順とその際に留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。



II-2-2 B市公共下水道の終末処理場は、処理能力(日最大)30.000m3/日(標準活性汚泥法)で稼働しているが、供用開始後40年を経過し、当初計画していた流入水量や流入水質等の計面諸元が現状と乖離している。現有の水処理施設の能力評価を踏まえた改築更新計面を策定するに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1)調査、横討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順とその際に留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係看との調製方策について述べよ。



III 次の2問題(III-1、III-2)のうち1問題を選び解答せよ。(赤色の答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚を用いてまとめよ。)



III-1 近年の気候変動を背景に、下表のような答申や提言がまとめられている。
1-1表
こうした答申や提言等を踏まえ、流城面積約1,500km2の一級河川へ、複数の樋門やボンブ場から雨水を俳除している、都市化が進んだC市の浸水対策計画を策定する技術者として、以下の問いに答えよ。
(1)気候変動を踏まえた下水道による浸水対策計画を策定するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門枝術を踏まえた考えを示せ。



III-2 D市(人口10万人)は、単独の汚水処理施設を有する公共下水道事業を実施しており、供用開始から50年が経過している。また、近隣には公共下水道事業を実施している複数の町村があり、それぞれ供用開始から概ね30年が経過した単独の汚水処理施設を有している。近年は、人ロ減少や施設老朽化等に伴い厳しい経営環境に置かれており、各市町村で下水道事業の経営改善に取り組んでいるものの、財政難や職員不足等により進まない状況である。そこで、下水道事業の効率化や経営健全化を図るため、広域化・共同化に向けた検討に着手することとなった。このような状況を踏まえ、広城化・共同化を進める責任者の立場で以下の問いに答えよ。
(1)施設の共同化・統廃合・繕持管理の共同化及び事務の共同化の検討に着手するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から、D市及び周辺町村の下水道事業において考えられる課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その選定理由を述ぺるとともに、その謀題の解決策を広城化・共同化の観点から3つ示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。



【問題II-1】
問題II-1は、昨年をほぼ踏襲した形の設問形式でした。出題数は4つで、「浸水対策(ハード)」「管きょの維持管理」「OD法の設計・運転留意点」「汚泥焼却設備」と広範な分野から4問満遍なく出題されました。解答用紙1枚程度の浅い知識でかまわないので、自分の専門分野とその周辺領域について間口を広く準備すれば問題なくクリアできる内容だと感じました。



【問題II-2】
昨年度を踏襲した、ある業務を取り上げて実施手法や留意点等を問う問題でした。設問形式は以下の通りです。
◯◯業務を実施するに当たって・・・、
(1)調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
取り上げられたネタは、「下水道BCP見直し」と「終末処理場(標準活性汚泥法)の改築・更新」でした。
うーーーん、業務範囲がかなり狭いです。設問通り実務体験に基づき書くのであれば、インハウス側の技術者か、コンサルで計画関係を担当している技術者しか書けない内容です。実施設計や施工に従事している技術者はしっかりとした学習が必要でした。ただし、II-2-1のBCPは2019年にマニュアルの改正がありました。このため、私は添削指導の対象である問題IIIにおいて、マニュアル改正をネタにした問題集の例題III-2のような出題も予想しました。これをキチンと勉強した方であれば、実務経験が無くともなにがしかの手応えがある内容が書けたと思います。



【問題III】
基本的には昨年と同様、下水道に関するネタに関する問題提示と課題抽出、課題の解決策(課題遂行方策)提案に関する問題でした。
(1)技術者としての立場で多面的な課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その選定理由を述べるとともに、その課題に対する複数(3つもあり)の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
言いまわし等が多少が変わってはいますが、基本的には昨年度の設問形式をほぼ完全に踏襲していました。
さて、出題内容ですが、III-1は「気候変動を踏まえた雨水管理」、III-2は「下水道の広域化・共同化」でした。
III-1の雨水管理ネタは出題確率が高い分野であり、H26年に報告書が出されたストックを活用した都市浸水対策をネタにした例題III-9等を予想しましたが、何と建設一般や河川・砂防のような「気候変動」も絡めたネタでした。但し、近年のゲリラ豪雨頻発も気候変動がらみなので、「ストック活用」の内容をキチンと書けば十分A評定が期待できると思います。また、河川・砂防分野では気候変動対策として流域治水という概念が令和になって重要視されるようになりました。これなどに言及しても高評価が得られるのではないかと思います。
III-2の広域化は、上下水道一般で出された持続可能な下水道のため喫緊の課題です。内閣府が2017年に示した経済財政運営と改革の基本方針2017にも、広域化・共同化が明言されていたので例題III-11を予測しました。これはビンゴだったので、この設問で骨子を検討した方は大変よく書けたのではないでしょうか?。



【総括】
総合的に見ると、目立つのは設問II-2の業務範囲がちょっと狭いこと位で、基本的には予想通りで大変素直な出題だったと感じました。
技術士二次試験受験生の方々、お疲れさまでした。



ボチボチとですが、試験制度改正の本年度の筆記試験の出題内容について、総括していきたいと思います。まずは受講生さんが速攻で送ってくれた上下水道一般及び下水道から始めます。そのほかの部門・科目(建設部門、河川、砂防及び海岸・海洋、都市及び地方計画、建設環境)は近日中に技術士会から問題文が公開されるのでその内容で総括しますが、「なるべく早く総括して欲しい」という受講生様がいらっしゃったら、問題文をスキャンしてお送り下さい。先行して実施いたします。



それでは、問題I、上下水道一般から行きましょう。



I 次の2問題(I-1、I-2)のうち1問題を選び解答せよ。(答案用紙に解答問題番号を明記し、答案用紙3枚以内にまとめよ。)



I-1 上下水道事業は、水循環と強い関わりを持っている。水道事業では、水源として水資源を利用し、下水道事業では、汚水処理により水質保全に寄与している。近年、社会構造の変化及び気候変動等の要因により、水循環に問題が生じている。今後の持続可能な社会の実現には、健全な水循環が不可欠であり、様々な分野での取組が求められている。
上記のような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)上下水道事業においても、健全な水循環構築のための取組が求められている。これについて、技術者としての立場でで多面的な観点(水量、水質、水辺環境)から,健全な水循環の構築に関して上下水道事業に共通する課題を複数抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)上記のすぺての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、祉会の持続可能性の観点から述ぺよ。


I-2 上下水道事業は、都市生活を支えるインフラとして整備が進められてきた。水道普及率は98.0%、下水道処理人口普及率は79..3%(ともに平成30年度末)となっており、両事業ともこれまでに整備した膨大な施設を有している。一方で、日本の総人口は平成20年のピーク後に減少へ転じており、大半の地域では水需要減少が見込まれている。各事業体の財政状況は厳しく、官民双方における技術者不足、施設の老巧化等の多くの課題を抱える中で、快適で衛生的な生活に不可欠な上下水道事業を安定的に継続させるための方策が求められている。
このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)上下水道事業を将来的に安定して継続させるためのさまざまな取組が求められている。これについて、技術者としての立場で多面的な観点から,上下水道事業に共通する課題を複数抽出し、その内容を観点と共に示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その理由を述べるとともに、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、祉会の持続可能性の観点から述ぺよ。


【出題形式や内容】
出題内容は、I-1で「リスク」ではなく「波及効果と懸念事項」と言いまわしを変えている部分等はありますが、基本的には「複数の課題抽出」「最重要課題と複数の解決策」「解決策実施に伴い共通するリスクと対策」「技術者倫理と持続社会の観点からの要件」と、昨年をほぼそのまま踏襲していました。大どんでん返しで設問形式変更があったらどうしようと思っていましたが、昨年通りの出題で良かったです。



【問題I-1】
出題確度が高いと感じていた「健全な水循環構築」が出ました。受講生様お手許の問題集には、例題I-7、例題I-12等を載せていますが、これをネタに勉強された方はよく書けたと思います。特にI-7の流域水循環計画遂行に向けた課題等は、キチンと論じられていれば非常に高い評価が得られるのではないかと考えます。また、最後の「案件」は、目的が地球環境、水環境の持続であることから、技術者倫理的に公益性が高く、持続社会に寄与する取組であると記述すれば問題なしですね。



【問題I-2】
「持続可能な上下水道」ネタですね、これをネタに問題集には環境SDGsがらみ主体の例題I-8、例題I-9、社会経済環境がらみ中心の例題I-15、例題I-17等を載せましたが、この設問は明らかに後者のタイプです。公共事業とはいえ、収益性を確保しなければならない上下水道事業を、今後税収や担い手不足が懸念される中持続させていくための課題と解決策を書けば基本的に得点が得られます。技術者倫理的にはこれ自体が持続可能社会に向けた取組なのでこれを主張すればいいだけです。



【総括】
総括すると、本年度の上下水道一般は非常に素直な問題だったと思います。よく書けた人が多いとは思いますが、その分平均点は高目になっている感じです。まぁ、技術士試験が本当に「絶対評価」なら問題ないのですが・・・。
延期になっていた技術士二次試験の筆記試験が、本日昼より実施されます。
※昨日の総監は結構ムズかったということですが、一般部門はどうでしょうか・・・。


添削塾受講生の方々のご健闘を心からお祈りいたします!
秋の4連休を迎え、今年の添削指導もほぼ完了しました。

コロナ禍に振り回されている昨今ですが、この4連休は久々に新幹線や高速道路が混雑しているようです。

そんな中、技術士二次試験(筆記試験)がいよいよ明後日と迫ってきました。
合格を真剣に目指している受験生の方は、今日明日は最後の悪あがきで必死だと思います。
最後のラストスパートです、悔い無きよう頑張って下さい。

また、コロナ禍の影響で試験会場が例年と大きく異なっている事例が多いようです。
会場までの所要時間等も入念に調べておいて下さい。

皆様のご健闘をお祈り申し上げます。

タグ : 技術士 筆記試験

9月22日(火・祝)の本番に向け、技術士二次試験受験生の皆様は最後の悪あがきに勤しんでいることと思います。
一方、現在、新型コロナの蔓延状況は収束傾向で一段落している状況から、ほぼ予定通り試験が実施される情勢となっております。

つきましては、添削講座の入稿最終期限を本番1週間前の9月15日(火)とさせていただきます。

以上何卒宜しくお願い申し上げます。

令和2年9月9日 詐欺士