建設環境

これまでの3部門5科目の合格経験に基づき、貴方の技術士二次試験受験について徹底的にサポートさせていただきます。
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いつも大変お世話になっております。

もうすぐ平成26年度の技術士二次試験合格発表の時期ですが、受講希望者の皆様に残念なお知らせをする決意をいたしました。
現在、病気療養中で手術等のため入退院を繰り返している状況であり、十分な指導ができる体制とはほど遠い状況です。
このため、平成27年度の添削講座につきましては、病気療養に専念する必要性を踏まえ中止とさせていただきます。

誠に勝手な判断ですが、受講生様にご迷惑がかかるような最悪な事態を回避すべく断腸の思いで決断いたしました。

どうかご理解の程何とぞよろしくお願い申し上げます。

平成27年2月22日 詐欺士
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タグ : 講座案内 お知らせ 都市及び地方計画 下水道 建設環境 河川 砂防及び海岸・海洋

ちょっと現場に張り付く等によりPC利用環境に恵まれずおくれてしまっていましたが、平成26年度の出題総括の続きをしたいと思います。まずは建設環境です。
問題II-1 (専門知識)
昨年同様1枚物を2題解答する形式でした。
4つの異なる分野の設問が出されましたが、この中から2つ答えなければいけません。このため、「自分の専門以外についても勉強しておく」ということが強いられると思います。

II-1 次の4設問のうち2設問を選び解答せよ。


II-1-1 「生物多様性国家戦略2012-2020」において示されている生物多様性の4つの危機について、それぞれの危機を引き起こす要因と生物多様性への影響を説明せよ。
また、4つの危機のうち建設分野に関係の深いものを1つ選び、先に示した危機を引き起こす要因を対象に、必要と思われる対策の概要を述べよ。


II-1-2 ヒートアイランド現象の原因と考えられるものを3つに大別して、それらについて概説せよ。また、それぞれの原因を緩和するための建設分野における具体的対策を述べよ。
II-1-3 平成12年に「循環型社会形成推進基本法」が公布され,社会資本整備の面からも循環型祉会の構築が進められているところである。本法制定の背景を2つ述べよ。
また、建設分野において、循環型仕会の構築に重要と思われる施策とその概更を2つ述べよ。
II-1-4 湖沼や閉鎖性内湾の環境表す指標、下層溶存酸素量(以下、「下層DO」という。)が重要であるとの認識が高まってきている。下層DOが環境を表す指標として重要となってきた理由について述べよ。
対策の原理が異なる下層DO改善に係わる対策を2つ挙げ、それぞれの対策の原理を説明せよ。


今年は「生物多様性」「ヒートアイランド」「循環型社会」「閉鎖性水域における下層DO(溶存酸素量)低下」の4つがネタにされました。4問目以外は非常にオーソドックスなネタで、配布している問題集でも取り上げているものばかりでした。
II-1-1の生物多様性の解答は、「第1の危機(開発など人間活動による危機)」「 第2の危機(自然に対する働きかけの縮小による危機)」「第3の危機(人間により持ち込まれたものによる危機)」「第4の危機(地球環境の変化による危機)」の4つが簡潔に示されていればA評定です。
II-1-2はヒートアイランドをネタに取り上げています。原因3つは「開発行為に伴う緑地や水面減少」「高層建築密集に伴う風通しの悪さ」「エアコン稼働率向上」あたりではないでしょうか。
II-1-3は「循環型社会形成推進基本法」に基づいた循環型社会構築についてです。建設環境のほか環境部門でもおなじみのネタです。
II-1-4はなんともマニアックです。単なる閉鎖水域の水質悪化ではなく「下層溶存酸素量」ですか・・・。河川や下水道を専門とする私でもちょっと厳しい問題です。
問題II-2(応用能力)
昨年同様、解答2枚物の問題でした。昨年と異なり、他の科目と同様全問「あなたが業務を進めるに当たり」を条件設定に実務手順や留意点を問うものでした。

II-2 次の2設問のうち1設問を選び解答せよ。


II-2-1 山間部を事業実施想定区域とするある建設事業が計画されており、あなたはこの事業に係る計面段階配慮書手続を実施することとなった。'建設事業及び、当該事業に関し調査、予測、評価を行う計画段階配感事項(本設問では、事業完了後の環境影響に係る事項とする。)のうち特に重要と思われるものを1つ想定した上で、当該業務に関する以下の問いに答えよ。
(1)あなたが想定した建設事業の慨要と計画段階配慮事項を挙げよ。
(2)建設事業の事業特性、事業実施想定区域及びその周辺の地域特性に言及しつつ、(1)で挙げた計画段階配患事項を選定した理由を述ぺよ。
(3)事業特性、地域特性を踏まえつつ、(1)で挙げた計画段階配慮事項に係る調査の手法について具体的に説明せよ。
(4)(1)で挙げた計画段階配慮事項に係る調査、予測及び評価の結果を、それ以降の建設事業の具体化や環境影響評価手続にどのように反映・活用するのか、反映・活用場面を1つ挙げ、その内容を概説せよ。


II-2-2 公共工事の実施に当たって、自然由来の土壌汚染が確認された。当該工事における土壌汚染対策の責任者として業務を推進するに当たり、以下の問いに答えよ。
(1)想定する事業概要と立地条件及び具体的な土壌汚染の内容について記せ。
(2)本工事においては、近隣に処理事業者や処分揚等が無い。この条件下で対策を選定する手順を述べよ。
(3)上記の手順で選定された措置、その選定理由及び実施上の留意事項について述べよ。


こちらの方は、「環境アセスメント」「土壌汚染対策」とかなり限定されたネタについて、細かい解答指定などがある設問でした。取り上げられたネタからいって、実務経験がない人には相当苦労を強いられたと思います。コンサルで普通に計画・設計業務等に従事している人にとっては非常につらい出題だと思います。私自身、正直A評定レベルの解答は無理っぽいです。これを制するには自分の専門外の分野に関してもキチンと「仕事」を把握・学習することが必須だと思います。
問題III(課題解決能力)
昨年同様解答構成の細かい指定がある長文問題でした。

III 次の2問題のうち1問題を選び解答せよ。


III-1 大規模な津波・高潮・洪水等の自然災害に対する備えとして、事前防災・減災を推進することが必要となってきている。一方、我が国の生物多様性の損失はすぺての生態系に及んでおり、今後は、自然と共生できる事前防災・減災を進めていくことが重要になると考えられる。このような状況を考慮し、以下の問いに答えよ。
(1)事前防災・減災の取り組みを進めながら生物多様性の保全を図るために検討すぺき事項を多面的に記述せよ。
(2)(1)の検討すべき事項の中から、生物多様性の保全を図る上で、あなたが最も重要と考えるものを、他の事項との比較を行った上で1つ挙げ、その理由を論述せよ。
(3)(2)で挙げた事項に対する技術的課題を2つ挙げ、それぞれについて、解決するための技術的提案を具休的に述べよ。


III-2 我が国の社会資木ストックは、高度経済成長期などに集中的に整備され、今後急速に老朽化することが懸念されている。今後、真に必要な仕会資本壁備とのバランスを取りながら、如何に戦略的に維持管理・更新を行っていくかが問われている。同時に、この様な社会資本の更新の機会を捉えて、自然環境や生活環塊などへの配慮の取組を実施する必要がある。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)社会資本の更新事業を1つ想定し、その概要を説明せよ。また、その更新事業を計画、実施する際に環境への配慮を図る観点から検討すべき疎題を、多面的な視点から複数挙げ、その内容について述べよ。
(2)上述した検討すべき課題のうち、あなたが最も重要と考えるものを1つ挙げ、その理由を説明するとともに、解決するための技術的提案を示せ。
(3)あなたの技術的提案がもたらす効果を具体的に示すとともに、想定されるリスクについても記述せよ。。


取り上げられたネタは「生態系に配慮した防災・減災」と「環境に配慮した社会資本の維持・更新」です。「防災・減災」「社秋資本の維持・更新」は、一昨年まであった建設一般の普遍的課題であり、見事にこれを踏襲しています。いずれの設問も他の科目同様「施策に伴う負の影響(リスク)」にも言及しています。今後、課題解決能力の問題では「負の影響」も必ず検討しておく必要があると思います。また、長文で解答指定事項が細かいため、記述前にまず「問題文は何を書けといっているのか」をきちんと把握した上で、適切な章立て等の構成を検討することが求めらると思います。
総論(建設環境)
建設環境は出題数が減った分、専門が細分化した技術者には難しくなったと感じます。特に応用能力では「環境アセス」か「土壌汚染対策」に精通した知識が求められます。「生物調査」や「河川」、「公園緑地」等を専門とする人にはかなり難しかったという感じです。来年以降もしばらくはこんな感じを踏襲すると考え準備した方が良さそうです。

タグ : 過去問 建設環境

国土交通省から、昨年10月から検討が進められていた「今後の水資源政策のあり方~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~」の中間報告がありました。

(お知らせ)
 平成25年10月22日に国土交通大臣より国土審議会に対し「今後の水資源政策のあり方」について諮問し、国土審議会水資源開発分科会調査企画部会にて、平成25年10月28日の開催以来、計9回にわたり審議を行いました。
 この度、中間とりまとめとして、「今後の水資源政策のあり方~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~」がまとめられましたのでお知らせします。

審議の経過及び公表資料はこちらをご参照下さい。
  http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s103_chousakikaku01.html

【中間とりまとめ:公表資料】
 資料1 国土審議会水資源開発分科会調査企画部会 委員名簿
 資料2 「今後の水資源政策のあり方について」審議の経過と今後の予定
 資料3 今後の水資源政策のあり方について~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~  中間とりまとめ【主な内容】
 資料4 今後の水資源政策のあり方について~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~  中間とりまとめ
 参考1 今後の水資源政策のあり方について~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~  中間とりまとめ【参考資料集】
 参考2 今後の水資源政策のあり方について~「幅を持った社会システム」の構築(次世代水政策元年)~  中間とりまとめ【概要】 等
 参考3 諮問事項 今後の水資源政策のあり方について



「中間発表」ではありますが、時期が時期だけにネタにされやすいと思います。そしてこれに関した問題が出るとすれば、ほぼ間違いなく「問題III・課題解決能力」だと思います。「下水道」「河川、砂防及び海岸・海洋」「建設環境」の受験者は是非とも一読し、内容を整理するとともに自らの科目で出題された場合の対応を検討しておいてください。
国土交通省の「美しい山河を守る災害復旧基本方針(ガイドライン)」が4月4日付で改訂になりました。
国交省からの報道発表は以下の通りです。

■経緯
 ・平成9年:「河川法」において河川環境の整備と保全を目的化
 ・平成10年:河川環境の保全に配慮した災害復旧を行うため、「美しい山河を守る災害復旧基本方針」【ガイドライン】を策定
 ・平成18年:中小河川の原形復旧を対象に、本基本方針を使い易い構成に改定
 ・平成22年:中小河川を対象に、多自然川づくりの基本的な留意事項や設計方法を示した「中小河川に関する河道計画の技術基準」が改訂
 ・平成23年:同技術基準の解説書である「多自然川づくりポイントブック3)」を作成

■改定の背景
 ・被災を受けた自然護岸などの約7割がコンクリートブロック護岸で復旧されている一方で、必ずしも河川が本来有している環境や景観に着目した復旧となっていない。
 ・そのため、現行の基本方針改定以降にまとめられた「多自然川づくり」に関する知見を災害復旧にも取り入れるべく、本基本方針を改定。
 ・復旧工法を選定する際の配慮事項を明確にし、設計の考え方が確実に現場へ反映できるプロセスを導入したことで、災害復旧事業における多自然川づくりの徹底を目指す。

■改定のポイント
  ・多自然川づくりに関する最新の知見【留意事項】を反映
  【留意事項例】
  [1]水際部への配慮、
  [2]重要な環境要素への配慮、
  [3]護岸における景観への配慮
  [4]環境上重要な区間・箇所では特別に配慮
 ・設計の考え方が確実に現場へ反映できるプロセスを導入
        →『災害復旧事業における多自然川づくりを徹底』

■今後の予定
 ・本改定内容を現場へ反映すべく、実行可能な体制を構築するため、各種会議や講習会にて周知

報道発表資料(PDF形式:1,052KB)



内容的には、「多自然川づくり基本指針」「中小河川の河道計画」「ポイントブック3」等と重複しており目新しさはあまりありませんが、とにかくこの時期(作問検討時期)のネタですので、これをキチンと学習しておくことはすごく重要です。また、「河川、砂防及び海岸・海洋」の他、「建設環境」の受験者もキチンと学習しておいてください。建設環境では毎年のように「多自然河川環境」がネタにされていますし、私が受験したときの口頭試験官(多分筆記試験作問にも深く関与しています)なんてまさに「河川屋」そのものみたいな方でした。
受講生の方でも、本気モードに突入し学習を開始された方が結構いらっしゃいます。まだのあなたもそろそろ本気モードで合格に向け始動しましょう!
第19回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)がもうすぐ始まります。
建設環境で口頭試問を受ける人は、この動向は十分把握しておいて下さい。
また、今年の都市計画や建設環境の課題解決能力(問題III)で低炭素都市づくりの問題が出ましたが、アレに答えた人は特にこの動向は把握しておくべきです。

温暖化対策で三たび交渉 COP19、自主目標案が軸
日本経済新聞・2013/11/16
 【ワルシャワ=浅沼直樹】政府は15日、地球温暖化対策推進本部(本部長・安倍晋三首相)で、2020年までに温暖化ガスを05年比で3.8%削減する新目標を了承した。国際ルールの第3弾となる20年以降の枠組みづくりに向けた議論は来週、ポーランドのワルシャワでの閣僚交渉で始まる。日本が新目標を示すことで、交渉が本格化する。
 この交渉は第19回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)。すべての国が参加することを目指しており、国際ルールの第1弾だった京都議定書とは違い、削減義務は設けない方向で議論が進む見通し。各国が自主的に削減目標を出す方式が軸になりそうだ。目標設定の仕方などが15年の採択に向けた今後の交渉の焦点だ。
 ワルシャワでは事務レベルの協議が始まっており、新枠組みづくりの議論の前に新興国や途上国は資金や技術などの支援を先進国に要求。「先進国が温暖化ガスを排出してきた責任を評価すべきだ」(ブラジル)、「温暖化の責任が最も小さい国々が最も影響を受ける」(太平洋などの島しょ国連合)などと訴えている。
温暖化削減目標
 日本は今回の新目標とともに、途上国への支援160億ドル(約1兆6000億円)を3年間で提供することを決定し、今後の交渉で各国に理解を求める。これは途上国が必要とする金額の3分の1に相当する。日本は自国の排出削減だけではなく、途上国への支援を通して世界全体として温暖化防止に貢献することをアピールする。
 とはいえ、日本の3.8%という新目標に対する参加国の反発は強い。中国代表団の蘇偉副代表は「国際的な責務を果たすべきだ」と指摘。島しょ国連合も「福島原発事故の悲劇には同情するが、新目標は我々を危機に陥れる」との声明を発表。英国も日本の資金支援には「歓迎する」としながらも、目標には「失望した」としている。
 国際交渉の第1弾となった1997年のCOP3では、削減余地が大きい欧州連合(EU)や米国、日本の主要排出国間で激しくやり合い京都議定書が誕生した。だが、01年に米国が新興国や途上国に削減義務がないことを理由に離脱。第2弾の京都議定書の第2約束期間(13~20年)では、日本やロシア、カナダなどが参加しなかった。
 第3弾となる新枠組みづくりで、日本の姿勢が理解されて存在感を示せるのか、来週から始まる閣僚級協議の焦点となる。


それにしても、日本の目標は90年比でプラス3%ですか・・・。
京都議定書の既定路線だったマイナス6%、そして鳩山が何の根拠も無しで勝手に決めたマイナス25%に比較すると、大幅な後退でよその国から批判されるのは仕方ありませんね。
でも、国内の原発があれだけの事故を起こしてしまった以上、原発依存から脱却するしかないし、そうであればこれが現実的な数字なのだと考えます。
いずれにしろ、現状における地球温暖化防止のための国の基本的な目標はキチンと把握しておくことは重要だと思います。
問題II-1 (専門知識)
解答2枚物の出題を予想していましたが、上下水道の専門問題のような1枚物が出題されました。
今年はたまたま生物関係が専門の人は、順応的管理と生態系保全で行けました。しかしながら、他科目と同様、今後は「自分の専門以外についても勉強しておく」ということが強いられると思います。

II-1-1 環境再生等における順応的管理の基本的な考え方及びそのプロセスについて述べよ。また、順応的管理を実際の事業で適用する上での留意点を3つ挙げよ。


 II-1-2 平成25年4月1日から施行された環境影響評価法の主な改正事項を2点挙げ、それぞれの改正の背景と内容を述べよ。


II-1-3 建設リサイクルを取り巻く課題を3つに大別して、それぞれ、概要を説明せよ。また、課題解決に資する具体的な対応方法について述べよ。


II-1-4 「生態系ネットワーク」の考え方を説明し、ネットワーク形成のための具体的対策を建設環境の技術士の立揚から2つ挙げて留意点を述べよ。


出題テーマは順応的管理、環境アセス、建設リサイクル、生態系保全の4つであり、このうち2問に解答しなければなりません。
II-1-1の順応的管理は、私が添削等で「自然環境ネタは継続的なモニタリングとこの結果に基づいたスパイラルアップが重要」と強調してきましたが、まさにこのことです。このテーマは分野という狭い範囲を超えていて、今回改正後の出題としては珍しいと思います。
II-1-2は環境影響評価法改正に関する問題。予想問題として取り上げていましたので、あれで勉強された方はよく書けたのではないかと思います。
II-1-3は毎度おなじみの建設リサイクル。課題は汚泥や木系廃棄物のリサイクル推進のため、解決が必要な課題を挙げればいいのかと思います。
II-1-4は生態系ネットワークの考え方という問題。これも私が添削等で強調していた「自然環境ネタは面的な連続性確保が重要」をスジとした解答がいいのではと思います。
問題II-2(応用能力)
こちらは予想通り解答2枚物の問題でした。他の科目はほとんど「ケースを想定した上で」等の仮定を条件設定に基づいた業務手順や留意点を問うものでした。

II-2-1 ある建設事業によって環境への影響が懸念される区域内に希少種が生育・生息している。あなたは建設環境の技術士として、工事実施に伴う希少種に対する影響を予測し、環境保全措置を検討することになった。建設事業と希少種を1種想定した上で、当該業務に関する以下の問いに答えよ。

(1)あなたが想定した建設事業と希少種を挙げよ。また,想定した建設事業の概要を述べよ。

(2)希少種に及ぼす環境影響として考えられる項目を2つ挙げ,その内容を希少種の特性との関連から述べよ。
 
(3)(2)で挙げた項目から1つ選び、影響を予測する手法を述べよ。 (4)(3)で選定した項目に対して考えられる環境保全措置を1つ挙げ、その内容を述べよ。また、当該環境保全措置を検討する際に留意すべき事項を1つ挙げよ。


 II-2-2 工事による生活環境への影響が懸念される建設事業において、影響についての調査・予測、環境保全措置の検討を行うに当たり、以下の問いに答えよ。
 
(1)建設事業の内容、及びその建設事業が実施される地域の状況を想定し、具体的に述べよ。

(2)懸念される環境影響について、影響を及ぼす要因及び影響を受ける環境要素(以下、環境項目という。)を挙げ、その理由を述べよ。
 
(3)(2)で挙げた環境項目を1つ選び、調査・予測を実施する手順を述べよ。 (4)(3)で選んだ環境項目について、実施することが適切と考えられる環境保全措置を説明せよ。


こちらの方は、「希少種保全対策」「生活環境保全措置」と科目全般に関わりのあるネタについての設問でした。ただ、改正説明会で試験委員が言っていたように、「業務芸歴があるかどうか」でかなり難易度が違う感じです。この辺、コンサルで普通に設計業務等に従事している人にとってはけっこう厳しいかもしれません。
II-2-1は希少種として、オオタカなりホトケドジョウなり挙げた上で、具体的な工事等を想定、このインパクトからの保全方策について述べるものです。経験が無くともなんか行けそうな気がします。
II-2-2は上記と同様に工事を想定した上、生活環境保全(騒音、振動、水質)について記述するものです。こちらは具体的な定量値(騒音なら何デシベル以下にするとか・・・)等の知識が必要であり、こちらはちょっと実務経験無しでは手が出せない気がします。
問題III(課題解決能力)
昨年までの建設一般のように「課題を3つ抽出した上解決策を書け」スタイルだと予測していましたが、むしろ総監に近いような、長文で、解答要求事項が細かい問題でした。
建設環境で特徴的なのは「建設環境の技術士として答えよ」という設問形式です。

III-1 我が国における総CO2排出量においては、都市における社会経済活動に起因することが大きい家庭部門やオフィスや商業等の業務部門と自動車・鉄道等の運輸部門における排出量が全体の約5割を占めている。このような状況を踏まえ、建設環境の技術士として以下の問いに答えよ。
 
(1)低炭素都市づくりを実現するための方策を3つ具体的に示し、各々の方策が低炭素に寄与する仕組みを述べよ。
 
(2)その方策のうち、あなたが重要と考えるもの1つについて、その理由を説明するとともに、その方策の実施に当たっての技術的課題を述べよ。
 
(3)上記の課題を解決するための技術的提案及びその提案の留意点やリスクについて述べよ。


III-2 東京湾、伊勢湾、大阪湾等の閉鎖性海城の水質改善に向けて、各海域で再生行動計画が策定され、関係機関が流入負荷削減対策等に取り組んでいる。しかしながら、貧酸素水塊の発生が解消されず、生物の発死を招く等の課題も残されている。このような状況を考慮して、建設環境の技術士として以下の問いに答えよ。
 
(1)閉鎖性海域の環境改善を図る上であなたが重要と考える目標について述べよ。
 
(2)上述した目標を達成するための対策を1つ挙げ、その対策の技術的課題を示せ。
 
(3)上記の課題を解決するための技術的提案を示すとともに、提案を実施する際の問題点、トラブルについて述べよ。


III-1は低炭素都市づくりです。それにしても低炭素都市はすごい出題頻度ですね。一昨年出たばかり(私はこれに解答しました)なのにまた出ました。余談ですが今年は都市計画でも出ています。もちろん解答はガイドラインに沿った内容を記述すればよいと思います。
III-2は閉鎖性水域の貧酸素水塊についてです。
貧酸素水塊とはずいぶんマニアックな用語を出してきたと思いましたが、要は俗語でいう青潮のことで、DO(用損酸素量)低下により生物が死滅してしまう状態です。課題と解決策はあくまで「閉鎖性水域の水質改善」を念頭に書けばいいと思います。
総論(建設環境)
建設環境、総体的には予想通りでした。但し、生活環境系より自然環境系のネタが重要視されている感じがします。このため従来の「鉄道環境」「道路環境」等を専門とする方々は、単なる騒音や振動等だけでなく、自然環境系の勉強も十分慕う絵で受験することが重要になってくると思います。

タグ : 建設環境 過去問

二~三日前と比較して今日は本当に寒い。
このところの陽気で、天気が良ければ海にでも遊びに行こうと思っていましたが、とてもそんな気失せるような寒い週末になりました。
こうした中、今年技術士二次試験を受験される方々は、そろそろ業務経歴票が仕上がってきたみたいですね。でもあわてることはありません。GW開けまでいろんな人の意見を聞いたり、じっくり推敲・修正をかけたりして、十分満足のいくものを作って提出してください。
さて、多数の受講生様から、「専門問題Ⅱはどのような出題形式になるのか」というご質問を受けています。
正直なところ、私も本当のところはわかりませんが、断片的、かつ確実な情報から推測する作業をしています。
今日は、先週出向いた日本技術士会の試験制度改正説明会の結果に基づいて、再度考察、現段階で予測される事項をとりまとめてみたいと思います。
まずは、技術士会から「専門問題Ⅱ」について、今年1月に公式リークされている事項を再掲します。

◆問題の種類
「選択科目」に関する専門知識及び応用能力

◆概念
○専門知識
「選択科目」で対象とする技術分野全般にわたる専門的な知識
○応用能力
これまでに習得した専門的知識や経験等に基づいて、与えられた与条件に合わせて正しく問題点を認識し、必要な分析を行い、適切な業務プロセスや留意すべき内容を説明できる能力

◆内容
○専門知識
「選択科目」における重要キーワードや新技術等に対する専門的知識を問う。
○応用能力
「選択科目」に関する業務に関し、与えられた条件に合わせて、専門的知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかを問う内容とする。

◆配点
40点/満点110点


続いて、先日報告書を送付させて頂いた、4月12日の試験制度説明会で、問題Ⅱに関して講師が開かした事項を以下に整理します。

(1)説明の中で、講師がポロッと「専門知識を600字2枚、応用能力を600字2枚で確認」と発言した
(2)出題数は解答数の2倍程度を相変わらず強調していた
(3)「応用能力の問題でもっとも重要なのは実務経験です」ということを強調していた
(4)講義後の質疑応答で「応用能力については実務経験に基づいた知識を試す問題とのことですが、そうした問題について、実務経験が無くとも知識があれば解答して問題ないでしょうか」という質問をした出席者がいました。講師はこれに対し「私は試験委員でもあり、それに答えることは受験指導に当たってしまうのでノーコメント」と解答拒否


以上の情報を整理するとともに、これに基づいてあらためて出題を考察してみました。
■問題の数
 ○「選択科目」に関する専門知識及び応用能力を確認する
 ○説明の中で、講師がポロッと「専門知識を600字2枚、応用能力を600字2枚で確認」と発言
以上から、本講座の問題集でも仮定で予測しているとおり、「Ⅱ-1」「Ⅱ-2」の2問構成になる可能性が高いと考えています。
但し、以下のような2つをまとめて1問で確認する問題も考えられます。
【都市及び地方計画】
近年我が国では、都市構造を集約したコンパクトなまちづくりという概念が注目されている。
(1)都市構造の集約を求められるようになった背景と意義について、解答用紙2枚以内に記述せよ。
(2)あなたが実際に行った業務の中から、都市構造集約を図った事例を選んだ上、業務概要、業務を実施した手順、実施にあたっての課題や留意点について、解答用紙2枚以内に記せ。
【下水道】
厳しい財政状況の中、下水道事業におけるコスト縮減に向けた取り組みの重要性がますます高まっている。
(1)下水道事業におけるコスト縮減に向け、あなたが重要と考える取組を2つ挙げ、その概要と取組に当たっての留意点について、解答用紙2枚以内で述べよ。
(2)あなたが行った業務のうち、実際にコスト縮減に向けた提案を行い効果が発揮出来たと思うものを選び、業務概要、実施手順、成果について解答用紙2枚以内に記述せよ。
【河川、砂防及び海岸・海洋】
気候変動等が遠因とされるいわゆる「ゲリラ豪雨」の頻発によって、都市部を中心に水災や土砂災害のリスクが高まっている。
(1)ゲリラ豪雨による災害に対する方策として、あなたが有効と考えるものを2つ選びその概要、方策推進のあり方について、解答用紙2枚以内で論ぜよ。
(2)あなたがこれまで行った業務のうち、ゲリラ豪雨対策として効果があったと思われる物を選び、概要とどのような効果があったと考えるかについて、解答用紙2枚以内で論ぜよ。
【建設環境】
建設工事を実施するに当たっては、工事や完成した施設が自然環境に与えるインパクトを十分検討した上で、必要なミティゲーション措置を講じることが重要である。
(1)ミティゲーションの手法から代表的な分類を3つ選び、概要及び具体的手法について解答用紙2枚以内で述べよ。
(2)あなたが実際に行った業務の中から、ミディゲーションとして効果があったと考える事例を一つ選び、業務概要、実施したミティゲーション手法、成果及び現時点における再評価について解答用紙2枚以内で述べよ。
以上のような出題形式も十分考えられます。
■1問当りの出題数
昨年までは、例えば「河川、砂防及び海岸・海洋」のBグループの場合、「河川」「ダム」「砂防・地すべり」「海岸・海洋」と細分化された分野毎に各2問、計8問とたくさんの問題が出題されていました。しかしながら、「これまで部門や科目ごとにまちまちだった1問あたりの出題数は解答数の2倍程度に統一する」方針が示されました。試験制度改正説明会でも講師がこのことを強調していました。
たった2問で「河川」「ダム」「砂防・地すべり」「海岸・海洋」に対応出来る出題となると、抽象的、大まかなテーマ(地球温暖化防止・コスト縮減・維持管理の適正化等等・・・)とならざるを得ません。これが本当だとすると、今まで出されていた「分野毎の細分化された話題」に基づいた出題は皆無になるのかもしれません。
但し、新設される「課題解決能力」の問題も、やはり科目に共通した抽象的、大まかなテーマに関しての出題可能性が高いと考えています。また、「解答数の2倍程度」の解答数とは、科目の解答数ではなく、「河川」「ダム」「砂防地すべり」「海岸・海洋」の各細別分野毎の解答数を指しているのかもしれません。その場合は各分野でで2問づつですので現行を踏襲することになります。
1問あたり出題数についてまとめます。
専門知識(Ⅱ-1)は、【「選択科目」で対象とする技術分野全般にわたる専門的な知識】という概念からも、科目解答数の2倍程度の出題数が予測されます。
応用能力(Ⅱ-2)は、後記する経験や手順の問題の場合はある程度抽象的な表現(受験者の経験で分野等は選べる)の問題が2問程度出されることが考えられます。一方で、解答数をこれまでの細別分野の解答数と解釈した場合は従来を踏襲する問題数となる事も考えられます。さらに、上記した様な「専門知識と応用能力双方を1問で問う形式」の場合は、2問程度の非常に少ない問題数が予測されます。
 ■専門知識(問題Ⅱ-1)の内容
公式発表の【「選択科目」で対象とする技術分野全般にわたる専門的な知識】を踏まえた場合、技術分野全般という縛りから、例えば【都市及び地方計画 】の場合は、「都市緑化」「省エネルギーを目指したまちづくり」「コンパクトシティ」などがネタに出される可能性が高いと考えています。
■応用能力(問題Ⅱ-2)の内容
公式発表の「これまでに習得した専門的知識や経験等に基づいて、与えられた与条件に合わせて正しく問題点を認識し、必要な分析を行い、適切な業務プロセスや留意すべき内容を説明できる能力」からすると、ある程度細分化された分野を前提とした出題を予測していました。
しかしながら、試験制度改正説明会において、
○講師が「応用能力の問題でもっとも重要なのは実務経験です」ということを強調していた
○講義後の質疑応答で「応用能力については実務経験に基づいた知識を試す問題とのことですが、そうした問題について、実務経験が無くとも知識があれば解答して問題ないでしょうか」という質問をした出席者がいました。講師はこれに対し「私は試験委員でもあり、それに答えることは受験指導に当たってしまうのでノーコメント」と解答拒否
という大きな2つの事象がありました。
これを踏まえた場合、あるテーマを与えられるとともに、当該テーマに関する経験記述のような問題も十分考えられるのではないかと思います。科目ごとに例示してみます。
【都市及び地方計画】
あなたが実際に行った業務の中から都市構造集約を図った事例を選んだ上、業務概要、業務を実施した手順、実施にあたっての課題や留意点について、解答用紙2枚以内に記せ。
【下水道】
あなたが行った業務のうち、下水道事業のコスト縮減効果があったと考える物を選び、業務概要、実施手順、成果と今後の展望について解答用紙2枚以内に記述せよ。
【河川、砂防及び海岸・海洋】
あなたがこれまで行った業務のうち、ゲリラ豪雨による都市型水害や土砂災害対策として効果があったと思われる物を選び、概要とどのような効果があったと考えるかについて、解答用紙2枚以内で論ぜよ。
【建設環境】
あなたが実際に行った業務で、ミティゲーションとして効果があったと考える事例を一つ選び、業務概要、実施したミティゲーション手法、成果及び現時点における再評価について解答用紙2枚以内で述べよ。
要は前述の「あわせて二つを1問で解答させる形式」の後ろ半分だけですが、このような出題形式も十分考えられます。
【結論】
応用能力(Ⅱ-2)に関しては、現在までになされている公式発表や試験制度改正説明会の内容からは、正直どのような問題が出されるかを断定することはできません。ただし、情報からは少なくとも以上に示したような事項はいえると思います。このため、少々大変ではありますが、上記したようないずれの問題についても対応出来るよう準備を進めておくしか策はないのかなと考えています。
●建設部門・建設環境 (問題II)
●ご覧頂くに当たっての留意事項
まずはじめに、ここに書いた内容は、平成25年2月段階で収集可能な情報に基づき推察した内容であり、確定的事項ではない。その旨十分留意した上でお読み頂きたい。なお、平成25年8月に試験問題が明らかになった時点等で、必要に応じ内容を修正する予定であることを付記しておく。
「選択科目に関する専門知識や応用能力」を問うもので、従来の選択科目(俗に言う「専門問題」)を踏襲する位置づけとなっている。但し、平成25年度からは、記述ボリュームが従来の600字×6枚=3600字から600字×4枚=2400字へと軽減される。
試験で問われる内容に関し、オーソライズされている事項は以下の通りとなっている。
◆問題の種類
「建設環境(選択科目)」に関する専門知識及び応用能力
◆概念
○専門知識
「建設環境(選択科目)」で対象とする技術分野全般にわたる専門的な知識
○応用能力
これまでに習得した専門的知識や経験等に基づいて、与えられた与条件に合わせて正しく問題点を認識し、必要な分析を行い、適切な業務プロセスや留意すべき内容を説明できる能力
◆内容
○専門知識
「建設環境(選択科目)」における重要キーワードや新技術等に対する専門的知識を問う。
○応用能力
「建設環境(選択科目)」に関する業務に関し、与えられた条件に合わせて、専門的知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかを問う内容とする。
◆配点
40点/満点110点
※2問の出題となった場合、「専門知識」「応用能力」それぞれが20点づつの配点となることが予測される。
■出題形式予想
従前形式を踏襲したいわゆる「専門問題」である。600字×4枚ということ、「専門知識」「応用能力」のそれぞれを問うと明言していることから、2問の出題、すなわち「600字×2枚×2問」という出題形式であろうと推測される。
○専門知識
「専門知識」は、「建設環境」全般に関するネタが想定される。
即ち、従前のAグループ(I-1~I-2) の問題と同様と考えている。例えば、以下のようなテーマについて、見識を問われるものである。
 ●生物多様性保全
 ●水と緑のネットワーク
 ●省エネルギーや循環型社会
 ●環境アセスメント
○応用能力
「応用能力」は科目の中で、さらに技術分野細部に関する具体的な出題であり、従前の問題のBグループ(I-3~I-10)が踏襲されると考える。具体的には、以下の分野について、それぞれに踏み込んだ内容の出題が想定される。
 ●道路
 ●都市計画(ランドスケープ関連)
 ●都市計画(まちづくり関連)
 ●鉄道
 ●海岸及び港湾
 ●電力土木
 ●河川(自然環境)
 ●河川(水環境) 
 但し、上記分野はあくまで昨年までのものである。「出題数を絞る」という方針が明示されていることから、分野はより集約化される可能性がある。
○受験準備方法
昨年までと同様、過去問、あるいは社会情勢、技術動向等から予測される出題テーマに基づき、「現状」「課題」「課題解決に立ちふさがる問題点」「解決方策のあり方」をしっかり認識しておくこと、そして、これを的確かつ従来より簡潔な文章として論述する能力を醸成することが求められる。 これには、いわゆる「骨子法」で要点を整理しておくことが非常に有効と考える。また、模擬答案を作成した上、これについて添削指導を受けることも解答作成能力向上策として非常に重要である。特に、論述に当たっては、解答ボリュームの縮減に伴い、従来より短文での表現が求められる。簡潔かつわかりやすい文章の作成能力が昨年まで以上に必要になってくると考える。
一方、「昨年と比較して全般的に出題数を減らす」ことが明言されている。このため、確率論として、より多くのネタについて学習しておくことが、試験突破には有利になることが想定される。
●建設部門・建設環境 (問題III)
●ご覧頂くに当たっての留意事項
まずはじめに、ここに書いた内容は、平成25年2月段階で収集可能な情報に基づき推察した内容であり、確定的事項ではない。その旨十分留意した上でお読み頂きたい。なお、平成25年8月に試験問題が明らかになった時点等で、必要に応じ内容を修正する予定であることを付記しておく。
「新設」の位置づけになっている「選択選択科目に関する課題解決能力」を問う問題である。記述ボリュームは600字×3枚=1800字と、従来の1問当り基本パターンとなっている。
試験の内容として、発表されている事項は以下の通りである。
◆問題の種類
「建設環境(選択科目)」に関する課題解決能力
◆概念
社会的ニーズや技術の進歩に伴い、最近注目されている変化や新たに直面する可能性のある課題に対する認識を持っており、多様な視点から検討を行い、論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力
◆内容
「建設環境(選択科目)」に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や「建設環境(選択科目)」に共通する普遍的な問題を対象とし、これに対する課題等の抽出を行わせ、多様な視点からの分析によって実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。
◆配点
40点/満点110点
■出題形式予想
今回の改正で、予測がもっとも悩ましい新設問題である。出題形式予想のカギとして、この文章の次の語句に着目する必要があると考える。
 ○社会的な変化や技術に関する最新の状況
 ○「建設環境(選択科目)」に共通する普遍的な問題
 ○課題抽出
 ○多様な視点からの分析と実現可能な解決策提示
この出題について、当初は「具体的な条件を提示され計画や設計をさせられるのではないか」等と漠然ととらえていた。しかしながら、発表された「二次試験の内容」によれば、どうもそういった細分化したものではなく、「選択科目全般で普遍的(ごく一般的)に問題となっているネタ」についての見識を問われると考えた方が妥当である。
例示すると、以下のようなテーマが挙げられる。
 ・建設工事の自然へのインパクト低減
 ・良好な水環境、水循環の構築
 ・インフラ整備おける多様な主体との連携推進 
ただし、上記のようなテーマの出題の場合、ともすると「選択科目・専門知識」とかなり内容が重複するのではないかというのが正直なところである。
ここで、着目したいのが「課題抽出」「多様な視点からの分析と実現可能な解決策提示」という具体的な設問方法の提示である。テーマは専門知識ともかぶりつつも、こうした一つの設問パターンに基づき、「課題の抽出や課題解決に向けた問題点の適切な洗い出し」「総合的な視点によってより具体的で実現可能な解決方策の提示」を解答で示すことが求められるのではないかと予測する。
上述したテーマで例題を示すと以下のような感じである。
(1)建設工事の実施が自然環境に与えるインパクトについて説明するとともに、これを低減するために解決すべき課題について説明せよ。
※建設工事の種類はあなたが専門とする事項に関連した施設とすること。
(2)上記で挙げたインパクトを削減するため、取り組むべき対策についてあなたの意見を述べよ。

■対応方針
受験準備で重要だと感じるのは、題材とするテーマ選びで「社会的変化や技術に関する最新の状況」「選択科目に共通する普遍的な問題」に重点に置くことである。そして、とにかく今与えられている情報では、テーマに対する「課題抽出」「実現可能な解決方策の提案」を理路整然と記述する能力を醸成することが重要である。
今年は本当に寒いですね。二ヶ月くらい前までの暑さは本当嘘みたいです。
この寒波の中、技術士二次試験は口頭試験の真っ最中です。
私も昨年はちょうど今頃(12月11日)に受けたっけな・・・。
旬の話題であり、受験者様が知りたいのが「口頭試問の時の質問」だと思います。
ということで、1年前の口頭試験の質疑(建設部門・建設環境)について公開したいと思います。
※なお平成20年度の「建設部門・都市及び地方計画」の時の質疑内容もこちらにアップしていますので、よろしければこちらもあわせて参考にしてください。
試験開始時間の13時00分を1分ほどすぎたころ、試験室のドアが開き、50代前半の銀縁めがねの試験官が出てきて「詐欺士さんですね、中へどうぞ」と入室を促されました。
試験官は、呼びに来てくれた方(Aさん)は向かって左側に座る進行役で、50代前半位の灰色のスーツ姿の中肉中背で、銀縁めがねをかけたやさしそうな顔の人。多分同業者か、若しくは役人でしょう。中間を取って、河川環境管理財団の人とでもしておきましょう。
向かって右側のBさんは、茶色い縁のめがねをかけた私と同年代くらいの人。スーツではなく茶色いジャケットを身にまとったみるからに「サラリーマンではなさそうな人」です。こちらの職種は大学のセンセーとでもしておきましょう。
0911M××××番、詐欺士でございます。本日は宜しくお願いいたします。

Q:(A)
荷物をそのいすにおいておかけ下さい。

A:
はい、それでは失礼いたします。

Q:(A)
では、これより平成23年度技術士二次試験の口頭試験について始めたいと思います。宜しくお願いいたします。

普通は「どこから来たんですか?」とか「仕事はどうですか?忙しいですか?」とか、受験者をリラックスさせる和ませ質問から入る事例が多いですが、この日はそんなの無しでいきなり試験が始まりました。
Q:(A)
それでは、詐欺士さんの経歴及び提出頂いている技術的体験論文の内容について説明して下さい。時間は10分程度を目安におねがいいたします。なお、時間は十分取ってありますので、落ち着いてゆっくり説明して下さい。(といいつつ右手壁面にある時計の存在を目線で教えてくれた)

H19改正後、もっともオーソドックスなパターンです。しかも時計見ながらなのでラッキーです。
私はH19以後二回受けましたが、いずれもこのパターンでした。
Q:(A)
そうですか、既に河川の技術士資格をお持ちなんですね・・・。それでは、なんであえて建設環境の技術士資格を受けようとされたんですか?

経歴の中で、河川の技術士を取得していることを述べたため、この質問が来ました。
200%想定内の質問でしたので、準備したとおりのことを答えました。
Q:(A)
業務に関連した資格は他に何か取られているのですか。
Q:(A)
様々な資格を保有されているようですね。まあ、こうした資格はプロポーザル対応とか管理技術者の要件とかの必要性がありますが、日常業務が忙しい中でこういう資格を取得していくことは研鑽という意味合いか、それとも業務上やむを得ずという位置づけなんですか?

技術士資格の話から、資格全般の話題に展開していきました。
ただ、説明がややこしくなるとともに「資格マニヤ」にみられるリスクを考慮し、都市計画や上下水道の技術士には言及しませんでした。
Q:(B)
それでは、体験業務の方の質問をさせて頂きます。まず、最初の方の業務ですが、中小河川に関する河道計画の技術基準に基づき予備設計を見直した部分、もう少し詳しく教えて下さい。

概述業務の詳細について追加説明を求める質問です。体験論文に係る質問の王道といえます。
Q:(B)
計画高水位も見直したんですか、まさに予備設計というか、河道計画の見直しですね。ところで、余裕高を小さくして水位を見直すことで治水安全度等が変わりますが、その辺発注者にはどういうように説明されたのですか。 
Q:(B)
床止めの護床を施さずにという部分、これをもう少し詳しく教えて下さい。 
Q:(B)
河床が軟岩と書いてありますが、土丹みたいな柔なものでなかったということですね。

さらに概述業務についてのつっこみが続きました。
余談ですが、Bさんはこれで100%河川屋に間違いないと確信しました。
Q:(B)
続きまして、論文で詳述されているワークショップで河川敷公園整備計画を検討された業務ですが、こうしたワークショップを進めていく中で意見の対立のようなものはありませんでしたか。

概述業務へのつっこみが終わり、詳述業務内容に関する質問に変わりました。
この質問は、都市計画の時もされました。
技術的体験業務がワークショップネタ、委員会運営ネタなどの場合はこうした質問の可能性が大きいことに留意した方がよいと思います。
Q:(B)
そういった意見の対立に対し、具体的にどのように解決していったんですか。
Q:(B)
ところで、河川敷に樹木を配置したようですが、こうした緑について生態系的な検討などは詳細に実施したのですか。
Q:(B)
それでは、こういった樹木で粗度係数が変化し、流下能力にどういうような影響を与えるかはどうですか。

Bさんの河川屋らしいつっこみ質問がさらに続きます。
このあたり、技術的体験論文の業務について、詳細をおさらいしておけば問題なく答えられるはずです。
あくまでも嘘偽りなく実際に体験した業務だったらという条件が付きますが・・・。
Q:(B)
この業務、市民部会という実働組織で詳細な検討をされたようですね。まあ、最近は、こうしたワークショップによる施設整備等も増えているのですが、こうした業務を進めるに当たり詐欺士さんが心がけているようなことがあれば教えて下さい。

経歴と体験論文の締めは、このような抽象的な質問が来ました。
このときは「ファシリテートの心得」みたいなことを言って逃れました。
Q:(B)
わかりました(といいつつAさんに目をやる、時間は13時25分位)
Q:(A)
それでは、経歴に関する質問を終わり次に進めさせて頂きます。今年は東日本大震災がありましたが、この大震災を教訓として、今後どういうように社会資本整備を進めていくべきとお考えですか。

ここで、質問者が交代し、ガラッと話題も変わりました。
後から内容をよく見ると「経歴及び応用能力」と「体系的専門知識」の確認が済み、「技術に対する見識」の確認に入ったということです。
なお、この質問は300%位の確率で予想してたのでその通り答えました。
Q:(A)
今回の震災を踏まえ災害規模を見直していくことは必要です。でも、それに全て対処するには予算や時間がかかりすぎるんじゃないですか。

これも想定内、基本は防災から減災、公助から自助・共助、ハードからハードとソフトの連携。
Q:(A)
頻度の高い災害にはこれまでのような防災施策での対応、これまで想定外規模の災害には減災施策等で対応するということですね。それでは、防災施策で対応するレベルと、減災施策で対応するレベルをどうやって決めていったらよいか詐欺士さんはどうお考えですか。

さらなるつっこみ・・・。
建コン協の提言(これまで想定外レベルのものを新たに「レベル3」と定義し、減災、多重防御施策を講じるべき)の内容等触れた上、最終的にどこまで防災でどこから減災で対応するかの線引は、技術者サイドだけではなく国民的合意の中で決めていくべきと答えました。
Q:(A)
わかりました、それでは、技術士制度の確認をさせて頂きます。技術士の義務として守秘義務がありますが、これについてどういう性格のものとお考えですか。

「技術に対する見識」の確認が終わり、「技術者倫理」「技術士制度の認識」に質問が変わったようです。
Q:(A)
それでは、その守秘義務は一般的には誰に対してあるとお考えですか。 
Q:(A)
技術士という名称を、技術士でない者が名乗っては行けないことになっていますがなぜだと思いますか。

なにか「技術者倫理」と「技術士制度」の両方をいっぺんに確認しているような・・・、いや、どちらかというと倫理を確認してたのかな・・・。
Q:(A)
では技術士法で、技術士としてしてはならないことが規定されていますが、これを破った場合の懲罰規定をご存じですか。

きましたきました、技術士制度に関する質問の王道「3義務2責務」、オプションとして罰則規定付き!
Q:(A)
はいそのとおりです。それでは、(といって時計に目をやる。時間は既に13時35分位でこれで終わりかと思ったらBさんにバトンタッチ)

正直ここで終わると思いきや、再び河川屋Bさんから以下のような質問が・・・。
ただ、以下の問答は当初の問答に関する雑談みたいな内容で、いかにも「余り時間の消化」って感じでした。
Q:(B)
体験業務の業務1の予備設計、大手コンサルさんの成果なのに出来がよくないというか、多自然への配慮がないというか、まあこれを成果として受け取った役所側にも責任があると思いますが、こうした事例を防ぐため、コンサルタントとしてどう心がけていけばよいとお考えですか?
Q:(B)
多自然川づくりを具体的に広めていくため必要な制度などについてはどうですか。 
Q:(B)
多自然川づくりに対応できる用地取得制度等も実は既にあったりするけど、なかなか普及しませんからね。まあ、発注者側の責任もありますけど、今後普及拡大に向けどのようにしていくべきとお考えですか。
Q:(B)
では、我々技術者サイドから多自然川づくりの必要性等を、国民に広く周知していくための御提案などは何か無いですか。

以上の多自然川づくりに係る質疑の後、締めの質問は次のモノでした。
Q:(B)
それでは、話は変わって、東日本大震災の発生を受けて今後技術者が目指すべきものはなんだとお考えですか。

またまた大震災ネタです。
本当、あの忌まわしい震災・大津波は、技術者だけでなく我が国及び日本人すべてにとって極めて重大な事象だったという証です。
Q:(B)
わかりました(といいつつAさんに目をやる)
Q:(A)
詐欺士さんの経歴を拝見すると、当初は設計畑だったのが、次第に市民参加や環境整備に変遷していったのが見受けられます。このあたり、何か動機付けのようなものはあったのですか。

終わりと思いきや、Aさんからの質問がありました。まあ、内容からして単なる興味本位の質問っぽかったですが・・・。
Q:(A)
わかりました。よろしいでしょうか(とBさんの方を向いた後)、それではこれで口頭試験の方を終わらせて頂きます。本日は大変お疲れさまでした。

時間は40分強位と、ほぼ目一杯かかりました。
但し、35分から始まったBさんの質問以降は、なにか談義のような感じで、口頭試問っぽくありませんでした。試験官に「今年はなるべく時間一杯使って口頭試問をしよう」という意志があり、このための時間消化だったのではないかと考えています。
内容的には準備した「生態系」「エネルギー」「環境アセス」「放射能」等環境一般ネタはいっさい聞かれず、河川関連ネタの質問ばかりで、「建設環境」なのにまるで「河川、砂防及び海岸・海洋」の口頭試問といった感じでした。
冒頭も触れたように寒い日が続きます。
口頭試問を受験される方は、体調管理を万全をきたし、ベストコンディションで望んでください。

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