H23都市及び地方計画専門I-2・問題総括

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今年の問題総括もひとまず最後となりました。
都市及び地方計画のI-2について、私見に基づき振り返ってみたいと思います。
I-2 次の6設問(I-2-1~I-2-6)のうち1設問を選んで解答せよ。(解答設問番号を明記すること。)
 I-2-1 下の表は、ある地方都市の人口等の推移である。この都市の現状及び推移のそれぞれについて、都市計画の観点から重要と考えられる事象を挙げて説明せよ。また、この都市の将来についてあなたが考える課題を1つ挙げ、行政がとるべき対応策とその適用に当たっての留意点を述べよ。

都計1-1-1表 

I-2-2 建替事業が進められるマンションの特徴を述べよ。また「建物の区分所有等に関する法律」の建替え決議を経て、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」に基づき行われるマンション建替事業について、 その進め方を説明せよ。さらに、一団地に数棟の建物がある団地型マンションの建替事業に特有の問題を挙げ、 その解決のためにどう対応すべきかあなたの考えを述べよ。
I-2-3 近年、多くの都市において、都市計画道路の廃止・変更等の見直しが行われている。このような取組が進められている背景を述べた上で、都市計画道路の見直し案の作成に当たっての課題を3つ挙げ、それぞれの課題に対する具体的な対応方策について、あなたの考えを述べよ。
I-2-4 密集地区を含む既成市街地において、土地区画整理事業を活用し、居住環境や防災性の向上を図るための市街地整備を行う場合、合意形成、事業計画策定、換地計画策定及び工事実施の各段階における課題を2つずつ挙げ、それぞれについて具体的な解決方策を述べよ。なお、事業計画策定、換地計画策定及び工事実施の各段階の解決方策には、課題解決に有効な他事業との連携方策を含めること。
I-2-5 平成18年に施行されたいわゆるバリアフリー新法により、公共施設等のバリアフリー化に向けた各種の取組が行われてきているが、この背景又は意義を2つ述べよ。また、「移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準」に定められた主な内容について、都市公園の管理者に課せられた2つの義務に触れつつ述べよ。さらに、これからのユニバーサルデザインによる都市公園の計画設計や整備、管理などを一層推進していく上での課題と解決方策について、あなたの考えを述べよ。
I-2-6 近年、多様な観点から、里地里山の持続的な保全が求められているが、里地里山がおかれている現状と保全が求められている社会的背景を述べた上で、持続的な保全の意義を3つ挙げよ。また、里地里山の持続的な保全に資する法律や条例に基づく制度を2つ挙げ、それぞれの制度ごとに、持続的な保全をさらに進めるための方策について、あなたの考えを述べよ。
I-2-1は狭義の都市計画分野の問題ですが、これまで見たことがない、データから現状を分析、課題を考察させるとともに都市計画行政がとるべき対応策について書かせる問題です。役所や委託業者で都市計画実務にどっぷり携わり、よりよいまちづくりのため日々を過ごしてきた方なら、準備がなくとも手応えのある解答が書けたはずです。

私なりに解答方針を考えてみます。

表からは、高度成長期からバブル期にかけ、総人口、DID区域面積や区域内人口ともに伸びていますが、バブル期以降人口はいずれも減少に転じていることが読み取れます。一方、都計法における市街化区域は近年になっても拡大を続けているようです。
高度成長期からバブルにかけてのDID区域の拡大や区域内人口の急伸は、スプロール現象を示しています。しかしながら、DID区域内、総人口とも、少子高齢化の影響を受け、近年は人口減少傾向が止まりません。
にもかかわらず、市街化区域の面積拡大傾向は相変わらずのようです。私は都市計画行政上、ここに大きな問題があると思います。
この都市は、もはやむやみな都市構造の拡散などは考えずに、都市構造の集約化やスマートシュリンク等に向けた施策へと都市政策の転換を図るべきです。

というのが私の考察結果ですが、どんなもんでしょうかね。いずれにしろ、非常に良問だと感じました。
I-2-2は、都市再開発分野ではおなじみの「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」問題です。国土交通省サイト内のここなどが非常に参考になります。特に、高度成長期に建てられた団地型マンションの立替は独特の問題をはらんでいます。上記したサイトからマニュアルがダウンロードできますが、これに問題点や解決方策が詳しく載っています。このあたりが解答のツボだと思います。
I-2-3は交通計画分野の都市計画道路見直しに関する出題です。都市計画道路というと、用途指定図にただ線だけ入っていて「絵に描いた餅」というイメージがありましたが、例えばこの横浜市の事例のように、近年は「スタートしたら止まらない公共事業計画」という悪習を改め、「絵に描いた餅」はなくす方向で積極的に見直す取組が各地で行われています。まあ、都市計画というよりも、どちらかというと道路計画に従事されている方が得意な分野ではないでしょうか。
I-2-4は毎度おなじみの土地区画整理事業による木造密集市街地対策の問題です。今回の問題は、区画整理事業に関して、基本的な業務遂行段階毎の課題や解決方策を書かせる総合的な問題です。特徴は、「課題解決に有効な他事業との連携方策を含める」という但し書きです。中心市街池活性化施策や公園事業、交通結節点再整備などが該当するのではないかと考えます。
I-2-5は公園緑地分野におけるバリアフリーに関する問題です。バリアフリーに関しては法改正があったので注目はしていましたが、公園限定で出されました。バリアフリー新法の背景と意義は、私が平成20年に解答したほぼそのまんま(ここで詳述しております)でOKだと思います。
設問にもある移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を事前に勉強した方であればA評定レベルの物が書けると思います。
また、「都市公園の管理者に課せられた2つの義務に触れつつ」とあります。あくまでも私の憶測ですが、「施設のバリアフリー化を図る」「バリアフリー施設の利用状況のモニタリング等を継続しPDCAに基づいた改善を図る」の2つに触れればよいのではないかと思います。
I-2-6は公園緑地分野の問題で、お題は近年流行の「里地・里山の保全」。意義は「都市景観」「生物多様性保全」「環境学習の場の提供」「温室効果ガス抑制やヒートアイランド防止」等、一般的な緑地整備の意義と殆ど同じで構わないと思います。「里地里山の持続的な保全に資する法律や条例に基づく制度2つ」は別に環境省所管の里地里山と冠言葉がついた制度等を挙げなくとも、都市緑地法の各種の民地緑地を保全するための制度(屋上緑化とかはちょっと趣向が違いますね・・・)や生産緑地制度等、緑地保全・再生に係る制度に言及すればよいと考えます。
以上が今年の都市及び地方計画のI-2です。非常のオーソドックスであり、なおかつ大震災の影響は全くありませんでした(I-2-4の密集市街地問題も今回の被災とはあまり関係ないと判断できます)。大震災に関しては、各地で復興まちづくり計画が固まってきている来年にでも爆発するのでしょうか・・・。
以上で平成23年度の問題総括を終わります。
問題文をご提供いただいた受講者の皆様、ありがとうございました。
この記事へのコメント
最近の若い世代は自分達だけの自由な時間を願い子供をつくらない世帯が増えているそうですがコレこそが、日本の抱える問題の少子高齢化社会の因ともいえないかと感じるのです。
2011/08/16(火) 13:38 | URL | 智太郎 #-[ 編集]
智太郎様、はじめまして。コメントありがとうございます。
少子高齢化の解消には、インセンティブをちらつかせる施策が必要と考えています。
フランスではこういった施策(我が国の子供手当のような手当の厚遇)が成功しました。
私はミンス党は肌になじみませんが彼らの挙げた「子ども手当」は共感できる施策です。もっと強烈に「独身者やDINKS世帯への大幅増税」等の施策に踏み込めばミンス党を応援する木にもなったかもしれません。
でもミンス党の施策もこれとは真逆にむかっっていますね・・・
2011/08/16(火) 23:55 | URL | 詐欺士 #-[ 編集]
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