技術士倫理要綱から技術者倫理綱領への改定

これまでの3部門5科目の合格経験に基づき、貴方の技術士二次試験受験について徹底的にサポートさせていただきます。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
いなかものさんの情報から、「技術士倫理要綱」が今年3月中旬(震災のどさくさの時期)に改定され、「技術士倫理綱領」となったことを知りました。(恥ずかしながら私は全く知りませんでした)
これから口頭試問を受ける方は是非ともこの改定内容を理解、必ずのように質問される「技術者倫理に関する質問」に反映することが肝要です。
ということで、本日はこの改定内容について考えてみたいと思います。

まず、旧「技術士倫理要綱」の全文を以下に示します。

技術士倫理要綱
昭和36年3月14日理事会制定
平成11年3月 9日理事会改訂
 技術士は、公衆の安全、健康および福利の最優先を念頭に置き、その使命、社会的地位、および職責を自覚し、日頃から専門技術の研鑽に励み、つねに中立・公正を心掛け、選ばれた専門技術者としての自負を持ち、本要綱の実践に努め行動する。

(品位の保持)  
 1.技術士は、つねに品位の保持に努め、強い責任感をもって、職務完遂を期する。

(専門技術の権威)
 2.技術士は、つねに専門技術の向上に努め、技術的良心に基づいて行動する。また、自己の専門外の業務あるいは確信のない業務にはたずさわらない。

(中立公正の堅持)
 3.技術士は、その業務を行うについて、中立公正を堅持する。

(業務の報酬)  
 4.技術士は、その業務に対する報酬以外に、利害関係のある第三者から、不当な手数料、贈与、その他これらに類するものを受け取らない。

(明確な契約)  
 5.技術士は、業務を受けるにあたり、事前に相手方に自己の立場、業務の範囲などを明確に表明して契約を締結し、当該業務遂行上両者間で紛争が生じないように努める。

(秘密の保持)  
 6.技術士は、つねにその業務にかかる正当な利益を擁護する立場を堅持し、業務上知り得た秘密を他に漏らしたり、または盗用しない。

(公正、自由な競争)
 7.技術士は、公正かつ自由な競争の維持に努める。

(相互の信頼)
 8.技術士は、相互に信頼し合い、相手の立場を尊重し、いやしくも他の技術士の名誉を傷つけ、あるいは業務を妨げるようなことはしない。

(広告の制限)  
 9.技術士は、自己の専門範囲以外にわたる事項を表示したり、誇大な広告はしない。

(他の専門家等との協力)
10.技術士は、その業務に役立つときは、進んで他の専門家、あるいは特殊技術者と協力することに努める。



続きまして、平成23年3月17日付けで改定された「技術士倫理綱領」は以下の通りです。

技術士倫理綱領

(管理番号:IPEJ 02-1-2011)

昭和36年3月14日理事会制定
平成11年3月 9日理事会変更承認
平成23年3月17日理事会変更承認

【前文】
 技術士は、科学技術が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して持続可能な社会の実現に貢献する。
 技術士は、その使命を全うするため、技術士としての品位の向上に努め、技術の研鑚に励み、国際的な視野に立ってこの倫理綱領を遵守し、公正・誠実に行動する。

【基本綱領】
(公衆の利益の優先)
 1.技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

(持続可能性の確保)
 2.技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。

(有能性の重視)
 3.技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。

(真実性の確保)
 4.技術士は、報告、説明又は発表を、客観的でかつ事実に基づいた情報を用いて行う。

(公正かつ誠実な履行)
 5.技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。

(秘密の保持)
 6.技術士は、業務上知り得た秘密を、正当な理由がなく他に漏らしたり、転用したりしない。

(信用の保持)
 7.技術士は、品位を保持し、欺瞞的な行為、不当な報酬の授受等、信用を失うような行為をしない。

(相互の協力)
 8.技術士は、相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力するように努める。

(法規の遵守等)
 9.技術士は、業務の対象となる地域の法規を遵守し、文化的価値を尊重する。

(継続研鑚)
 10.技術士は、常に専門技術の力量並びに技術と社会が接する領域の知識を高めるとともに、人材育成に努める。



旧要綱及び新綱領のお題を以下に示します。


旧技術士倫理要綱のお題
◆品位の保持  
◆専門技術の権威
◆中立公正の堅持
◆業務の報酬
◆明確な契約
◆秘密の保持
◆公正、自由な競争
◆相互の信頼
◆広告の制限
◆他の専門家等との協力


技術士倫理綱領のお題
◇公衆の利益の優先
◇持続可能性の確保
◇有能性の重視
◇真実性の確保
◇公正かつ誠実な履行
◇秘密の保持
◇信用の保持
◇相互の協力
◇法規の遵守等
◇継続研鑚



■旧要綱の内容はそのまま全て踏襲
旧要綱のお題が改定でどうなったのか、私なりに考察してみました。
◆品位の保持
新しいお題◇信用の保持の中に「技術士は専門職としての尊敬を得、維持するため常にその資格にふさわしい品位を保持する」とあります。したがってここに含まれる形に改められたと考えます。
◆専門技術の権威
研鑽に係る事項は◇継続研鑽として新たにお題が設けられ、専門分野以外も必要に応じ研鑽することや、後進の指導(人材育成)にも注力すること等が追加、充実されました。また、専門外業務に携わらないという部分は、新しいお題◇有能性の重視の方に含まれる形に改訂されました。
◆中立公正の堅持
新しいお題◇公正かつ誠実な履行に含まれる形に変更となりました。
◆業務の報酬
新しいお題◇信用の保持の中に、「技術士は、利害関係者との間で公式な契約に基づく報酬以外の利得の授受をしない。」と明記されました。
◆明確な契約
これも上記の業務の報酬と同様、新しいお題◇信用の保持の中に、「技術士は、利害関係者との間で公式な契約に基づく報酬以外の利得の授受をしない。」と明記されました。
◆秘密の保持
これは変更無く引き続きお題として残っています。
◆公正、自由な競争
新しいお題◇相互の協力に「技術士は、公正かつ自由な競争の維持に努める」と文章で明記される形となりました。
◆相互の信頼
新しいお題、◇相互の協力に「技術士は、他の技術士又は技術者の名誉を傷つけ、権利を侵害し、又は業務を妨げるようなことはしない。」と文章に明記される形になりました。
◆広告の制限
これは新しいお題◇有能性の重視に「技術士は、業務の受託に際し自分の専門範囲以外の表示をしたり、誇大な広告をしたりしない。」と文章で明記される形となりました。
◆他の専門家等との協力
これも上記の広告の制限と同様、新しいお題◇有能性の重視に「技術士は、業務が自分の力量の及ぶ範囲を超える場合には、他の専門家等に適切な助力を求める。」と文章で明記される形となりました。
以上に示すように、旧要綱のお題の内容は全て新綱領に引き継がれていると考えます。

■私なりの着目点
旧要綱の内容はそのまま引き継がれているとして、この改定で着目すべき事項は何なのでしょうか。
私は以下の3つが重要ポイントと考えます。
 ●お題「持続可能性の確保」創設
 ●公益確保の優先度明記
 ●国際化対応


●お題「持続可能性の確保」創設
生態系保全、地球温暖化防止等、環境問題は地球規模の課題となっています。これに対応させ、技術士に「持続可能性確保に向けた対応」を責務として課しています。
●公益確保の優先度明記
「しんぴめいしこう」間でトレードオフがある場合、何を優先すべきかといった質問が口頭試問でよくあります。私はこの正解は(実社会では決して一筋縄では行かないことが多いですが・・・)「公益性確保の最優先」と考えています。こうしたことを受け、「公衆の利益の優先」というお題が設けられるとともに、これが冒頭に示されています。私はこの「冒頭に出てきた」と言うことを、「最優先せよ」という意味でとらえています。
●国際化対応
国際化、グローバル化の波への対応は、必須課題です。このため、新たに法規の遵守というお題が設けられ、海外業務実施時の規範が示されたりしております。

ということで、細かい条文の内容まで覚える必要はありませんが、改定により上記のような改善が図られたことだけは認識し、口頭試問での質問に反映させることが重要です。
sukiyaki掲示板で知りましたが、綱領の改定について術士会のホームページに解説がアップされています。
特にこの最後に書かれている「参考資料」ここの内容は重要です。
綱領参考資料

タグ : 口頭試問

この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 

 | Copyright © 技術士受験徹底指導・詐欺士の添削塾 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。