平成25年・出題の総括(下水道)

これまでの3部門5科目の合格経験に基づき、貴方の技術士二次試験受験について徹底的にサポートさせていただきます。
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問題II-1 (専門知識)
予想通り、1枚物の出題でした。Aグループ(計画・管路施設)とBグループ(水処理)の双方への解答を強いられるという悪しき慣習も踏襲されました。この辺、1枚物が今年からお目見えした建設部門などとはえらい差です。但し、設問数が4問(A・B2問づつ)に減りましたのでより広い範囲を予習しておくことが求められると思います。


【Aグループ】


II-1-1 下水道長寿命化計画を策定する目的と計画の策定で検討すべき事項について述べよ。


II-1-2 合流式下水道の改善について、当面の改善目標を3項目挙げ、内容を説明するとともに、それぞれについて異なる対策を2例ずつ挙げよ。また、対策を強化すべき重要影響水域について説明せよ。


 【Bグループ】


 II-1-3 膜分離活性汚泥法のプロセス構成上及び処理機能上の特徴を説明するとともに、下水道施設に適用する場合の設計上の留意点を述べよ。


 II-1-4 下水処理場や汚泥処理場における臭気の発生する場所を列挙するとともに、臭気を防除する方法について述べよ。


Aグループは長寿命化計画とCSO対策、下水道界の王道のようなネタですね。それなりに勉強さえしていれば十分書けたと思います。
Bグループは「膜分離活性汚泥法」と「臭気対策」ですか・・・。処理場やったこと無いと難しいですね。私なら膜分離を選んで「特徴:最終沈殿池がいらないので用地が狭くてよい」「留意点:つまり防止の対策を講じる必要がある」位しか書けない・・・。今年受けたら厳しかったみたいです。


問題II-2(応用能力)
こちらは予想通り解答2枚物の問題でした。他の科目と同様「あなたが担当者として」という仮定の下での業務手順や留意点を書くものでした。

II-2-1 下水汚泥のエネルギー化技術の導入担当者として、事業手法や地球温暖化対策等を考慮しつつ業務を進める場合、以下の項目に関してどのように対応するか記述せよ。

(1)事前に調査する必要がある事項

(2)業務を進める手順

(3)業務を進める際に留意すべき事項


 II-2-2 既存の下水道処理場において、新たに窒素を対象とする高度処理化を図るため、高度処理方法の選定を行うことになった。あなたが、この業務を担当者として進める場合、以下の項目、内容に関してどのように対応するか記述せよ。

(1)高度処理法法の選定当たって、事前に調査・確認すべき内容

(2)高度処理法の選定手順(3)高度処理法の選定に当たって、留意すべき事項


設問の内容はありきたりな「汚泥の有効活用」「高度処理適用」でした。
2問とも水処理関連の出題でした。昔、私が受けた時もそうでしたが、下水道は処理場関連業務経験者優遇で、相変わらず土木技術者には厳しい内容だと思いました。


問題III(課題解決能力)
昨年までの上下水道一般のように「課題を抽出した上解決策を書け」スタイルだと予測していましたが、むしろ総監に近いような、長文で、解答要求事項が細かい問題でした。
ただし、昨年までの上下水道一般では、「上下水道」について書かなければならなかったのに対し、今年からは「下水道のみ」が対象になりました。この辺は大きく負担が軽減したと思います。


III-1 都市化の進展等による雨水流出量の増大や地下空間の高度利用など都市構造が変化する中、下水道施設の整備水準を大きく超える集中豪雨により、人命や都市機能に重大な影響を及ぼす浸水被害が顕在化している。 このような状況を踏まえ、浸水被害を軽減するために実施する下水道の総合的な浸水対策について、以下の問いに答えよ。

(1)計画を立案する上での基本的な考え方について述べよ。

(2)優先的に対策を実施する地区を選定する上で調査すべき事項を列挙するとともに、経済性、安全性及び早期実現性の観点から考慮すべき内容を述べよ。

(3)自助・公助の考え方に基づいた具体的な対策についてハード、ソフトの両面から述べよ。


 III-2 我が国では、近年の急激な都市化や産業構造の変化、また気象の変化等により、長い時間をかけて築かれてきた水循環系が損なわれる事態が発生している。21世紀社会の持続的な発展のためには、安全で快適な生活及び健全な生産活動が実現するとともに環境の保全に果たす水の機能が確保されるなど、人間の諸活動と水循環系との調和を図っていくことが求められている。そういった状況を考慮して、以下の問いに答えよ。

(1)健全な水循環系を再構築するために、検討しなければならない事項を多面的に述べよ。

(2)上述した検討すべき事項を踏まえ、あなたが特に重要と考える技術的課題を2つ挙げ、解決するための技術的提案を示せ。

(3)あなたの技術的提案がもたらす効果やメリットを示すとともに、そこに潜むリスクやデメリットについても言及せよ。


問題IIIのネタは「ハード・ソフト連携による浸水対策」と「健全な水循環・良好な水環境」、双方とも昔から毎度のように出ている普遍的なネタです。準備をされた方はそこそこ書けたのではないでしょうか。


総論(下水道)
下水道については「1枚物」が昨年までもありほぼそれが踏襲されています。このため、今回の改正で、「上水道に関しての記述問題が無くなった」という負担軽減が大きかったのではという感じがします。

タグ : 下水道 過去問

この記事へのコメント
詐欺士様
下水道の問題分析、ありがとうございます。大変参考になりました。
全体的には、良問だったと思います。ただ、「都市計画」も同じですが、選択科目Ⅱ-1の出題数が減ったことで、自分の得意とするテーマの問題が全く無い場合が出てくると思います。広く浅くの知識、また管渠馬鹿は処理場の、水処理馬鹿は管渠のことをしっかり学習することが合格への近道ではないでしょうか。H25年度に限ってみると、処理場系の方が有利だったような感じがします。また、選択科目Ⅲは上水道の部分が減って、やや受験生には負担軽減になったのではないでしょうか。
2013/10/19(土) 08:56 | URL | あつ@都市計画 #RBgDPDE.[ 編集]
あつ@都市計画様、こんにちは。

以前から、「技術士試験は『専門バカ』では受かりにくい」というようなことがいわれてきました。
今回改正による出題傾向を見て、技術士会が「スペシャリスト」より「ゼネラリスト」を重視していることがより鮮明になった気がします。

> 全体的には、良問だったと思います。ただ、「都市計画」も同じですが、選択科目Ⅱ-1の出題数が減ったことで、自分の得意とするテーマの問題が全く無い場合が出てくると思います。広く浅くの知識、また管渠馬鹿は処理場の、水処理馬鹿は管渠のことをしっかり学習することが合格への近道ではないでしょうか。H25年度に限ってみると、処理場系の方が有利だったような感じがします。また、選択科目Ⅲは上水道の部分が減って、やや受験生には負担軽減になったのではないでしょうか。

下水道に関しては、以前から『AグループとBグループの両方答えよ』という感じで、「水処理」と「計画及び管路施設」の双方に答える必要がありましたが、これ全般に拡大しましたね。
これからは、
●「河川」を専門とする人は、「砂防」や「海岸・海洋」の知識もある程度きちんと持っていないと「河川、砂防及び海岸・海洋」の技術士にはなれない。
●「公園・緑地」を専門とする人は、「狭義の都市計画」や「都市再開発」、「土地区画整理」の知識もある程度きちんと持っていないと「都市及び地方計画」の技術士にはなれない。
ということです。

いずれにしろ、選択肢の狭まりにより、来年からの受験準備方法(特に学習するテーマの幅)は大きく変えていかなければならないと感じました。
2013/10/19(土) 16:03 | URL | 詐欺士 #-[ 編集]
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