平成26年度・出題の総括(都市及び地方計画)

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問題II-1 (専門知識)
昨年同様1枚物×2題に解答する形式でした。
4つの異なる分野の設問が出されましたが、この中から2つ答えなければいけません。このため、「自分の専門以外についても勉強しておく」ということが強いられると思います。気になったのは、「公園緑地計画・設計を専門とする人(ランドスケープアーキテクト)」向けの出題がなかった(都市緑地法の制度はどちらかというと都市計画だと思う)ことです。

II-1 次の4設問(II-1-1~II-1-4)のうち2設問を選び解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)


II-1-1 様々なエリアマネジメントの活動が行われているが、多くの活動に共通する効果を3つ述べよ。


II-1-2 建築物を規制・誘導する次の仕組みについて,それぞれの概要を述べよ.
 1)建築協定 2)都市再生特別地区 3)総合設計制度


II-1-3 商業・業務集積がある駅周辺地城における自転車利用の目的を3つ挙げ、それぞれに応じた自転車等駐車場の整備やその利用促進への対応の考え方を述ぺよ。


II-1-4 良好な都市環境の形成を図るための仕組みとして、都市緑地法に定められた制度を3つ挙げ、それぞれの概要を述べよ。


今年は「エリアマネジメント」「建築物の規制・誘導」「自転車交通施策」「都市緑地法諸制度」の4つがネタにされました。
III-1-1のエリアマネジメントの効果は、「まちの活性化」「地域の持続的な活動による地域コミュニティ醸成」「管理運営に係る行政コスト縮減」あたりを挙げれば良いのではないでしょうか。
II-1-2は都市計画というより、どちらかというと建築関係の知識ですね。役所の建築主事など建築士の方やシンクタンク勤めの方は答えやすいと思いますが、ちょっと私には難しい感じです。
II-1-3は自転車ネタです。駅周辺の利用目的は「家から駅までの交通手段」「おかいもの」あとひとつはよく分からないですが、「サイクルアンドライド」でも書いておけば・・・、でも「家から駅までの交通手段」と変わらない気もするし・・・。うーん、よく分かりません。
II-1-4は「緑地保全地域制度」「管理協定制度」「緑地協 定制度」「市民緑地制度」「緑地管理機構による土地の買入れ」から3つ選んで概要説明すればOKです。
問題II-2(応用能力)
昨年同様、解答2枚物の問題でした。他の科目と同様、「担当責任者として業務を進めるに当たり」を条件設定に実務手順や留意点を問うものでした。


II-2 次の2設問(II-2-1、II-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(解答設問番号を明記し、答案用紙2枚以内にまとめよ。)


II-2-1 近年、歴史上重要な建造物及び周辺の市街地と人々の営みを一体的に捉え、良好な市街地環境の向上を目指す「歴史まちづくり」の取組が全国で広がりをみせている。城郭を中心に武家地、寺社地、町人地等が計画的に配置されていた城下町を起源とする地方の都市において「歴史まちづくり」を進めるための計画を策定することになった。この業務を担当責任者として進めるに当たり、以下の内容について記述せよ。

(1)計画策定に当たって検討すべき事項とその背景

(2)計画策定の手順とその内容

(3)計画策定を進める際に工夫あるいは留意すべき事項


II-2-2 人ロが10万人程度の地方都市において、図の検尉区域を対象に、地域の活性化を図る市街地の整備方針を担当責任者として策定するに当たり、以下の内容について記述せよ。なお,都市計画決定されているものの未整備の駅前広場及び道路については、長期にわたって事業化がされていないものとする。

(1)整備方針の策定に当たって検討すべき事項

(2)整備方針を策定する手順及びその具体的内容

(3)整備方針の策定に当たって工夫や留意すべき事項
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2問とも、昨年同様完全に役所の都市行政マン向けに特化していると感じました。役所で「都市計画」「まちづくり計画」「歴史まちづくり」等を日々担当している人なら、準備無しでも毎日携わっている業務のことを書くだけでA標定レベルが狙えると思います。
逆に、コンサルの、それも公園・緑地が専門のランドスケープアーキテクトの人などは本当に想定で書くしかなく、今年も大変つらい内容だったと思います。昨年も感じましたが、都市及び地方計画で民間技術者が技術士を取得するためには、このII-2が鬼門となっていく感じがします。注目は2問目の都市計画図を条件として与えられ、まちづくり計画を問う問題です。駅の南口には大型商業施設があってそこそこ活性化しているようなので、私なら南北自由通路等による南北一体化と、進まない北口の整備計画の順応的な見直しでも書くと思います。いずれにしろ、これは良問だと感じました。


問題III(課題解決能力)
昨年同様、長文で、解答要求事項が細かい問題でした。


III 次の2問題(III-1、III-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し、答案用紙3枚以内にまとめよ。)


III-1 本格的な人ロ減少・少子高齢化が顕在化しつつある地方都市における、都市の再構築に関し、以下の問いに答えよ。

(1)持続可能な都市経営の確保に向け想定される課題を述べよ。

(2)課題に対する基本的な解決の方策を都市構造のあり方に着目して述べよ。

(3)解決の方策の実行に際し、想定される負の側面と対応の方向性を具体的かつ多面的に述べよ。


III-2 津波により相当数の住宅、公共施設等が滅失した市街地において、あなたが担当責任者として住宅再建を含めた市町村の復興まちづくりに係る事業に取り組むものとして、以下の問いに答えよ。なお、解答に当たっては、東日本大展災の津波により被災した市街地と同じ制度が適用されること、比較的頻度の高い一定程度の津波を想定した海岸保全施設等の計画・整備が別に進められていることを前提とする。

(1)実施すぺき事業とその意義について説明せよ.

(2)市街地の復興を早期に進めるに当たってあなたが重要と考える課題を述ぺ、事業の進め方を提案せよ。

(3)提案した進め方で事業を進めていくに当たってのリスクとその対応方法を述べよ。


III-1は「持続可能(サスティナビリティ)なまちづくり」で、私はかなり高確率で出ると思ってましたがやはり出ました。少子高齢化に伴う人口減少や経済の低成長による財政悪化等を嘆き、これに対する方策を書きます。「都市構造のあり方に着目」とありますので、コンパクトシティに傾倒した解答が模範的だと思います。
III-2はなんか昨年もほとんど同じようなのが出ていましたが大震災津波ネタに絞ったもの。但し、昨年は「最大クラスの津波」に対し「せめて逃げて命だけは助かるまちづくり」を書かせるものだったのに対し、今年のは復興の早期実現等にも言及させるものでした。「あなたが担当責任者」という、なんか問題II-2(応用能力)みたいな設定が特徴的でした。


総論(都市及び地方計画)
都市及び地方計画は、総体的には出題ネタが素直な感じでした。但し、昨年同様ランドスケープアーキテクトの方にはきつかった感じがします。

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